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NASCAR:ラスベガス戦で乱闘騒ぎのブッシュとロガーノ、おとがめなし

2017年03月17日 13:30  AUTOSPORT web

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ロガーノ操るフォード・フュージョン(上)と、ブッシュ操るトヨタ・カムリ(下)
NASCAR第3戦ラスベガスでカイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)とジョーイ・ロガーノ(フォード・フュージョン)がクラッシュし、その後乱闘騒ぎを起こした件について、シリーズ側はペナルティを与えないと決定した。

 3月12日に決勝が行われたNASCARラスベガスでは、上位争いをしていたブッシュとロガーノが最終ラップに接触。バランスを崩したブッシュはピットレーンまでマシンがスライドしてストップした。

 この接触に怒りが収まらないブッシュはレース後、ロガーノのピットへ向かうと顔面に向かってパンチを繰り出し、乱闘に発展。周囲にいたチームスタッフや関係者が制止したものの、ブッシュは額から血を流すなど、騒動となっていた。

 この一連の騒動について、NASCARは調査を進めた結果、両ドライバー、両チームともにペナルティを与えないと決定した。

 NASCARの副社長兼チーフレースオフィサーのスティーブ・オドネルは「(最終ラップでの接触について)さまざまな角度から撮影された映像をチェックし、関係者からの意見も聞いた。その結果、ペナルティは与えないと判断した」と語る。

「NASCARは最終ラップまで上位争いがもつれるほど激戦のレースだ」

「レース中、ドライバーたちの精神は高揚状態にある。そして、カイル・ブッシュとジョーイ・ロガーノのふたりは、シリーズのなかでも特に情熱的かつ競争心の強いドライバーなんだ」

「彼らとは週末に控えたNASCAR第4戦フェニックスのプラクティス前に話をするつもりだ」
■当事者同士も火曜に話し合い

 また、ロガーノは今週火曜日、騒動後初めてブッシュと言葉を交わしたことを明らかにしている。

「ラスベガスでは話ができなかった。だから、僕から彼に電話して話がしたいと言ったんだ。せめて僕の意見を伝えたくてね」とロガーノ。

「こういったアクシデントがあった時、当事者たちの意見はかみ合わないものだ。ただ、その根底に共通しているのは、お互いに競争心の強いドライバーだということだ」

「僕たちはシリーズのなかでも屈指のドライバーだし、勝つためにNASCARを戦っている。そうなれば、当然アグレッシブにもなるし、クラッシュすることだってあるだろう」

 なお、NASCARでの乱闘騒ぎについては、2014年のリッチモンド戦でケイシー・ミアーズの顔面を殴ったマルコス・アンブローズに対し、2万5000ドル(約284万円)の罰金が課されたことがある。