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アデレードがF1オーストラリアGP復活に動くも、政府から批判

2017年03月17日 12:11  AUTOSPORT web

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1995年オーストラリアGP(アデレード) ミハエル・シューマッハー(ベネトン)
アデレード市議会は南オーストラリア州政府に、同地でのF1オーストラリアGP復活の可能性について調査するよう正式に依頼することを決めた。しかし州政府は市議会の行為を強く批判している。

 アデレードのAdvertiser紙によると14日夜、市議会は南オーストラリア州観光担当大臣レオン・ビッグネルに対し、F1レース開催の実現性を検討するよう依頼することを決定したという。

 南オーストラリア州の州都であるアデレードは、オーストラリア初のF1世界選手権開催地で、1985年から1995年にかけて市街地コースでオーストラリアGPを開催した。1996年に開催地はメルボルンに移り、現在に至っている。

 アデレード市街地コースの短縮バージョンは、現在スーパーカー選手権の開幕戦に使用されている。

「皆、グランプリにある種の懐かしさを感じている。部屋にいた議員はみな、当時の幸福な時代を覚えている年齢だと思う。だから、議会が州政府に対して、(F1開催の可能性を)探ってほしいという意向を少なくとも表明してくれるのはうれしいことだ」と議員のアレックス・アンティックは述べた。

「この件が実行可能か、開催地として売り込みできるかどうかを検討する段階に州政府が進んでくれることを願っている」


 しかしビッグネル観光担当大臣は、すでに市議会のアプローチを批判し、アデレードでのGP復活の可能性を否定している。

「この市議会は南オーストラリアで最も腹の立つ人々の集まりだ」と先週ビッグネルは述べた。

「グランプリを開催したいのなら、市がいくらか資金を負担して早く観覧席を建設できるようにしてはどうか。地方税納税者も喜ぶだろう」

「バサーストを例にすると、あそこの議会は600万豪ドル(約5億2200万円)を(スーパーカー)レースのために出費している」

「アデレードは5万豪ドル(約435万円)を負担する一方で、州政府には10万豪ドル(約871万円)の出費を求めている」

「声高に不満を述べるが、資金を出して納税者の役に立とうとはしない。我々は(F1開催に)関心はない」

 オーストラリア・グランプリ・コーポレーションは、現在、オーストラリアGPを2023年までメルボルンで開催する契約を結んでいる。