社会人に必要なスキルとして、最近は何かとコミュニケーション能力が挙げられる。しかしながら当然、中にはこうしたことが不得意で、社会人としてやっていけるか不安になる人もいる。
匿名ダイアリーに1月、「働く上で決定的にマイナスな欲求」という投稿をした人も、そうした悩みを抱えていたのかもしれない。人と話したくないという欲求を持つ自分に、どんな仕事が合うのか考えあぐねているようだ。
「積極性とか、コミュ力とか、人付き合いとか。これが全く、ない。こういう欲求を求める脳を持つ僕はどうやってお金を稼げばよいのでしょうか」
「長距離トラック、深夜清掃、マンション巡回清掃、洞窟の管理」
この問いに対し、同様の悩みを抱える人からは共感の声が聞かれた。
「わかる。完全に同じ。私は人とランチに行きたくなさすぎてフリーランスになったけど最高です。おすすめ」
「会社の役職としてのコミュニケーションは出来るけど1個人としてコミュニケーションさせられると滅茶苦茶消耗する」
中には、人と話さない仕事を求めて12回も転職をした人まで現れた。
「私も探してますが12回転職しても出会えません。ぱっと思いついて現実的なのは、レンタカーの回送、コインパーキングの集金、長距離トラック、深夜清掃、マンション巡回清掃、洞窟の管理、サーバー監視」
と、いかに切実な問題なのかを匂わせる。人と話したくない、というのはそれほど強い欲求ということなのだろう。
「嫌な原因が明確になれば選択肢は決まってくるよ」
他には「デイトレーダー」といったレアな職種のほか「刺身の上にタンポポを置く仕事」「修行僧」などほぼネタのような仕事が挙げられた。やはり人と話さないで済む仕事はなかなか見つからないようだ。
漫画家のユーザーは「漫画家になれば月1の打ち合わせと『あっためお願いします』ぐらいで一年すごせるよ。ちょっと工夫すれば年間発声回数ゼロにもできると思う」と投稿。ただ、漫画家はデビューしてお金を稼げるようになるまでが大変そうだ。
なかなか現実は厳しいが、「話したくないのは甘え」のような心無い言葉はほとんど無い。それよりも
「それもっと掘り下げた方が良いんじゃないかな。増田に書くくらいだからコミュ障とは思えないの。喋っていると考えがまとまらないだとか、自分の声が嫌いだとか色々あると思う。それで自分の可能性を狭めるのは…」
「嫌なのは、声を出すこと、会話すること、コミュニケーション全般、どの領域なんだろう。 嫌な原因が明確になれば選択肢は決まってくるよ」
といった励ましのコメントが多数見られた。雄弁のほうが寡黙より常に優れている、なんてことはない。要は適材適所なのだ。投稿主の長所を最大限に活かせる仕事が見つかるよう、幸運を祈る。