ウインターテストには、普段グランプリでは見かけない人々と出会うことが少なくない。そんな人たちに、「あなたは何しに、カタロニア・サーキットに来たのか?」を尋ねてみる特別企画。今回は、すでにウイリアムズに移籍することが発表されているマクラーレン・チームマネージャーのデイブ・レディング。
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今年に入って、マクラーレンでチームマネージャーを務めるデイブ・レディングがウイリアムズへ移籍するという発表があった。マクラーレンのチームマネージャーはロン・デニス時代からデイブ・ライアンが長年務めてきたが、2009年のオーストラリアGPで起きた「ライ・ゲート」事件により、ライアンは失職。
その後、チームマネージャーとなったのがレディングだった。ちなみにイギリスに本拠地を置くチーム同士の移籍というのは、珍しくなく、2014年にもマクラーレンのチーフメカニックを務めていたピート・ベイルがウイリアムズのチームマネージャーとなり、その後マノーへ移籍し、かつての同士であるライアンと一緒に仕事している。
さて、そのレディングが今回のF1バルセロナ合同テストに来ていた。しかし、彼が来ていたチームウェアはウイリアムズではなく、マクラーレンだった。ウイリアムズ移籍という情報は、フェイク・ニュースだったのか?
ちょうど、そこにランチを終えたレディングがモーターホームから出てきたので尋ねてみた。
「いやいや、本当だよ。私はウイリアムズへ移籍することになっている。ただ、それは今年の7月から。それまではこのチームにいて、新しいチームマネージャーのポールをサポートすることになっている。今回のテストでは、まず引き継ぎ作業をするためにバルセロナに来たんだよ」
新しいチームマネージャーは、昨年までチーフメカニックを務めていたポール・ジェームス。チームマネージャーの主な仕事はFIAとの連絡、他チームとの交渉、自チームのまとめ役と幅広いため、F1に精通したベテランが多い。マクラーレンではジェームスがそのひとりだった。
ちなみにレディングが移籍するウイリアムズで現在、チームマネージャーを務めているのはスティーブ・ニールセン。彼もまたバルセロナ合同テストに来ていたが、本人の希望で7月からはファクトリー勤務になるという。