1回目のF1バルセロナ合同テストの3日目、3月1日の午後に行ったルイス・ハミルトンがフルレースシミュレーションを行った。メルセデスAMGは前日の2月28日にバルテリ・ボッタスのフルレースシミュレーションも済ませている。気温15℃、路面温度33℃、北風秒速1m、湿度42%というコンディションだった。
メルセデスAMG(ハミルトン)
【第1スティント】 ソフトタイヤ
1周目 アウトラップ
2周目 1'25.3
3周目 1'25.0
4周目 1'25.1
5周目 1'25.2
6周目 1'25.2
7周目 1'25.1
8周目 1'25.6
9周目 1'36.8
10周目 1'25.1
11周目 1'25.2
12周目 1'25.6
13周目 1'25.8
14周目 1'25.6
15周目 1'26.0
16周目 1'26.3
17周目 1'25.9
18周目 1'26.2
19周目 1'26.2
20周目 1'26.1
21周目 インラップ
第1スティントは、翌週フルレースシミュレーションを行ったフェラーリとレッドブルと同じソフトでスタート。これはスペインGPにノミネートされているタイヤがソフト、ミディアム、ハードで、Q3でレーススタート用のソフトを装着することを想定しての選択である。ペースは1分24秒台のフェラーリよりも若干遅いが、セットアップが完全に煮詰められていない1回目のテストであることを考慮すると、フェラーリとほぼ同等の実力と見ていい。
【第2スティント】 ミディアムタイヤ
22周目 アウトラップ
23周目 1'24.9
24周目 1'25.0
25周目 1'24.8
26周目 1'24.9
27周目 1'25.1
28周目 1'25.2
29周目 1'25.0
30周目 1'25.4
31周目 1'25.3
32周目 1'25.2
33周目 インラップ(赤旗)
34周目 アウトラップ
35周目 1'25.2
36周目 1'25.3
37周目 1'25.9
38周目 1'26.4
39周目 インラップ
1回目のピットストップが21周目。レッドブル13周目、フェラーリ15周目と比べると、かなり長い第1スティントとなった理由をメルセデスAMGのエンジニアは「これはレースを想定したタイヤのテストというよりは、マシン全体の耐久・信頼性を重点にしたテストなので、ピットストップは66周を2回ストップで走りきる22周前後にしていた」という。
前日のボッタスがレギュレーションに定められているように2種類のタイヤを履かず、ソフトだけで走りきったのも、そのためだった。ただし、ハミルトンは第2スティントでミディアムを履いた。これは前日のボッタスとの比較をしたかったのだと思われる。
【第3スティント】 ソフトタイヤ
40周目 アウトラップ
41周目 1'22.2
42周目 1'22.7
43周目 1'22.9
44周目 1'23.5
45周目 1'23.2
46周目 1'23.2
47周目 1'24.6
48周目 1'23.1
49周目 1'23.4
50周目 1'23.2
51周目 1'23.7
52周目 1'23.7
53周目 1'23.7
54周目 1'23.6
55周目 1'23.7
56周目 1'23.6
57周目 1'23.8
58周目 1'23.4
59周目 1'24.0
60周目 1'24.3
61周目 1'24.8
62周目 インラップ 終了
最後のスティントは再びソフトに履き替えてのロングラン。しかし、スペインGPのレース周回数の66周に達する前の62周でピットインして終了となった。
テスト後、ハミルトンは「この段階でのテストでは信頼性とクルマの素性を確認することが重要。だから、セットアップアイテムのチェック項目を埋めていただけ、まだセットアップはしていない。セッティングを煮詰めていくのは来週から。いまはマイレージを稼ぐことに集中している」と語っていたので、特にマシンに問題があったわけではないようだ。
おそらく、まだセッティングが出ていないマシンだったため、タイヤに厳しくデグラデーションが予想以上に大きくなり、これ以上遅いペースで走り続けてもパーツの信頼性とクルマの素性を確認する点において、意味がないと判断したのかもしれない。