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シトロエン WRC第3戦メキシコ ラリーレポート

2017年03月14日 12:00  AUTOSPORT web

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優勝したクリスミーク(シトロエンC3 WRC)
クリス・ミーク/ポール・ナゲル組がシトロエンC3 WRCの初優勝をマーク
 ラリーメキシコの最終日、クリス・ミーク/ポール・ナゲル組はこの日も見事な走りを続けました。最終SSのパワーステージでは、フィニッシュ手前数コーナーというところでコースアウトする場面もありましたが、シトロエン・トタル・アブダビWRTのミーク/ナゲル組は、C3 WRCのWRC初優勝を飾りました。


 ラリーの最終日に設定されたのはLa Calera(32.96km)とDerramadero Power Stage (21.94km)の2SSのみでした。

 クルーがサービスパークを出発する際、小雨が降り始めたため、シトロエン・トタル・アブダビWRTのクルーは、タイヤ選択を変更。ミーク/ナゲル組はミシュランLTXフォースのソフトコンパウンド4本とハードコンパウンド2本を、ステファン・ルフェーブル/ギャビン・モロー組はソフト6本を選びました。

 この日最初のSSでは、ミークが今大会5回目のステージウィンを獲得。ライバルのセバスチャン・オジエに対してのリードをさらに6.3秒広げました。ルフェーブルも、見事サードベストタイムを刻みました。

 唯一、チームに緊張が走ったのは、ライブ中継も行われた最終SSのパワーステージでした。ここで、まさかのドラマが発生したのです。フィニッシュライン近くの右コーナーで、ミークのシトロエンC3 WRCはコースを外れてしまいました。マシンはコース脇の、観客用駐車場に飛び込んでしまったのです!

 しかしミークは冷静さを保ち、駐車場に止まっている車両の合間を抜けながら数秒をロスしただけでコースに戻りました。フィニッシュラインを越えたミークは、最終的に2位に13.8秒差をつけて優勝を決めました。

 最終ステージの、まるでジェットコースターのような展開の末にレオンのサービスパークに勝者として戻ったミークとナゲルは、祝福と喜びのムードに包まれたチームに迎えられました。

 ミークとナゲルにとっては、2015年アルゼンチン、2016年ポルトガルとフィンランドに続くWRC4勝目です。

 シトロエンにとっては、通算97回目のWRC勝利となります。

チームコメント
■イブ・マトン(シトロエン・レーシングチーム代表)
「パワーステージでの出来事は、まったく信じがたいことです。アクシデントが発生した時は、何が起きたのか分からず、チームも混乱していました」

「オンボード映像では大きなアクシデントのようにも見えましたが、GPSトラッキングシステムはまだ走行を続けていることを示していました」

「マシンがフィニッシュラインを超えた時には、我々は抱き合って喜びました。すべての緊張とドラマから解放されたのです!」

「グラベルラリーでの初勝利によって、シトロエンC3 WRCの基礎が非常に堅実であり、開発段階におけるシトロエン・レーシングの見事な仕事が証明されました」

「我々の方向性が正しいことが分かり、ここからは向上することだけを目指し開発を続けていくことができます」

■クリス・ミーク
「きっと、この話は何百回とされるのでしょうね」

「最終ステージでミスをした時は、自分自身にいら立ちました。大きなバンプの後にマシンが横にスライドしてしまったのです」

「大きなダメージもなく、とてもラッキーでした。タイム差があったため、まだ勝てると分かっていたので、すぐにコースに戻ることを考えました」

「なによりも大切なことは、初勝利によってシトロエンC3 WRCのポテンシャルの高さを証明できたことです。チームのみんなのためにも、とても誇らしく思いますし、うれしいです。このリザルトは、チーム全員で勝ち獲ったものです」

■ステファン・ルフェーブル
「この週末は、非常に多くの経験ができました」

「最終日の今日は、グリップが上位陣とほぼ同じという状況のなかで走ったので、そういったコンディションでマシンがどのような動きをするのかを身に付けることができました」

「クリスとポール、そしてチームの戦いぶりは見事でした。この勝利は、シトロエン・レーシングにとって特別な瞬間です」