発言小町に3月3日、「私の非常識な行い」というトピックが立った。何かと思えば27歳の会社員からの相談で、交際期間2年弱・34歳の彼女と台湾旅行に行ったところ、彼女の両親から電話があり、
「結婚前の娘を泊まりの旅行に連れ出すとはどういうつもりか」
とお叱りを受けたという。
最初は一人で行く予定だったが、彼女の希望で一緒に行くことになった(ちなみに費用は全て彼の負担)。今思えば、もっと配慮が必要だったと自分の"甘い考え"を反省するトピ主。直接謝罪したいが、「会う気はない」と言われる始末で、今後の対処を相談していた。(文:okei)
「それは結婚したい彼女の罠」要は早く結婚しろってこと
いくら自宅暮らしとはいえ30過ぎた社会人が、彼氏との旅行を怒られるのは違和感がある。そもそも34歳は「嫁入り前の娘」だろうか。やはりレスの反応は「あなたは非常識ではない」「相手の親や彼女が悪い」と彼を励ます声であふれた。
「30過ぎた娘を箱入り娘のように扱っていること自体、おかしな親です。結婚することにでもなれば、あなたの苦労が目に浮かびます」
と忠告し、「別れたほうがいい」という意見が大半だ。これは、箱入り娘を大事にし過ぎて箱の中で腐らせるパターンに見える。
中には、「それは結婚したい彼女の罠だ」という見方もチラホラ。こんな意見も多かった。
「彼女さんがそれを親に言わせたと思うのが普通です。要は早く結婚しろってことなのだと思います」
「どういうつもりか?と問われたときに『結婚するつもりです!』と即答すればよかったのかもしれません」
女性からすれば34歳は出産のタイムリミット。親もやきもきしているから怒る、結婚する気がないなら別れて!と責める声も数多く寄せられていた。
まさかの「派遣に手を出すなんて」「相手は公務員じゃなきゃダメ」
ところが、トピ主は追記に「結婚を前提に付き合っているが、彼女のご両親に反対されている」と明かしている。問題は彼女の両親だ。父の怒りは言うに及ばず、よく聞くと母親の怒りもとんでもなかった。
「お母様いわく『派遣の女性に手を出す男』と認識されている」
というのだ。しかし交際のきっかけは、トピ主の会社で働く派遣社員の彼女から「食事に誘っていただいた」ことだという。それを「手を出す」とは何ごとだろうか。
筆者は最初、この怒りの意味がまったく分からなかったのだが、この表現は「社長が女子社員に手を出す」とか「先生が生徒に手を出す」など、「上位の人間が、立場や判断力の弱い人間を、自分の都合のいいように扱う」ことを意味するのだ、と気づいた。いくら派遣社員が心もとない立場といっても、普通に働いているわけだし、7歳も年上の彼女だ。この認識はひどすぎる。
しかも、彼女は三姉妹の末っ子。姉2人も独身で、両親の商店を手伝っており、彼女が唯一大手に派遣として勤務しているという。こんな説明にも驚いた。
「彼女のご両親は、三姉妹の結婚相手は公務員でなければ駄目と言っているようです」
恐るべき視野の狭さである。これでは、三姉妹は永遠に結婚できなかろう。
今どき本当にこんな考え方の人がいるのかと疑ったが、「自営業、特に小さなお店経営者ってびっくりする程世間が狭い。もっと言うと常識外れな人、多いです」と説く人もいた。だからこの考え方は「当然」なのだという。
その後のコメントは、切々と彼を心配し、「全力で逃げてください」と諭す大合唱が続いていた。それでも彼は彼女の優しさを褒めたたえ、真剣交際している様子だ。
トピ主の最後の追記によれば、彼女は両親から「別れないなら縁を切る」と言われ、絶縁を決意したとのこと。それをトピ主は「彼女と家族の絆を壊してしまい、私は彼女に申し訳ない気持ちでいっぱいでした」としている。彼女は彼を選んだわけだが、本当にこれで良かったのだろうか。どうもどこまでも人の良い彼氏で、今後が心配になってしまう。