3月5日(日)、埼玉トヨペットGreen Braveがツインリンクもてぎでプライベートテストを行った。持ち込んだマシンはスーパーGT300クラスに投入するトヨタ・マークX MCと2017年のGAZOO Racing 86/BRZレースを戦う5台のトヨタ86。総勢6台による大がかりなテストとなった。
GT300のテストには平沼貴之と脇阪薫一が参加。平沼は富士のシェイクダウン、脇阪は岡山のメーカーテスト以来、それぞれ2回目のドライブとなる。
岡山のテストでは脇阪と番場琢合わせて100周以上を走行。信頼性の確認を行うとともに、3月18~19日のスーパーGT合同テストと開幕戦に向けてセッティングの確認を行っている。
今回のもてぎテストも信頼性の確認が中心となるが、スーパーGTのルーキーテスト突破を目指す平沼の走り込みも重要な目的だ。
マークXは9時15分からの走行枠(30分間)でコースイン。まずは脇阪がステアリングを握った。
4周走行しタイヤを温めたところでピットイン。平沼に交代し、再度コースインする。しかし2周目の最終コーナーでトラブルのためストップ。マークXはピットに戻される。
エンジニアたちが作業を行うも駆動系にトラブルを抱えており、以降の走行はキャンセルに。予定していたプログラムをこなせず、ピットに重苦しい空気が流れた。
■Green Braveの持ち味は切り替えの早さ
しかし、Green Braveの良さは切り替えの早さ。今回のテストではマークX MCと86が交互に走行する予定だったが、次のセッションでは86/BRZレースでレギュラードライバーを務める密山祥吾、黒岩唯一がコースイン。
午後のセッションからは平沼と、86GBキャンプの社員枠から出場する岩田勝俊も加わり走り込みを行った。4名のドライバーは4月1~2日の開幕戦もてぎに向けて、さまざまなセッティングを試しており、収穫の多い1日となったようだ。
スーパーGTのテストは不本意な1日となってしまったが、マークXはこの日が3回目の走行。合同テスト前にトラブルが出たのはむしろ幸運との見方もできる。チームは今後もプライベートテストを予定しており、挽回の余地も残されている。
また、平沼がトラブル発生のショックを引きずらず、気持ちをリセットして貪欲に走り込んでいた姿も印象的だった。
現在、チームは大きなプレッシャーにさらされているが、浮き足立つようなこともない。これまでと同様、一歩一歩着実に前進していく決意だという。