WRC世界ラリー選手権第3戦メキシコは3月12日、SS18~19が行われ、クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)が今季初優勝を飾った。TOYOTA GAZOO Racing WRTは総合6位、7位に入り、3戦連続の完走を果たしている。
現地10日のデイ2に行われたSS4で総合トップに浮上したミークは、SS17終了時点で総合2番手のセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)に対し、30.9秒のギャップを築いていた。
迎えたSS18、ミークはオジエに対するギャップをさらに広げてステージ制覇。37.2秒ものリードで最終SS19へ向かう。
そのSS19でもミークは好調を維持していたが、高速の右コーナーにオーバースピードで進入してしまい、コースオフ。アウト側の茂みを越えて、その先のファンや関係者のクルマが停まっている駐車場に飛び出してしまった。
ミークは間一髪のところでクルマとの衝突を回避し、コースへ復帰。このアクシデントで大きくタイムを失ったものの、大量リードに助けられて総合首位でフィニッシュした。
ミークの総合優勝は2016年のWRC第8戦フィンランド以来、通算4度目。またシトロエンにとってはC3 WRCでの初優勝となっている。
総合2位はオジエが獲得。前日のスピンが響き、ミークを交わすことができなかったものの、3戦連続の表彰台でランキング首位に返り咲いた。
総合3位は開幕2戦で不運が続いたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)。ラリー・メキシコでは初日からミスファイアに苦しめられたが、ボーナスポイントが与えられるパワーステージのSS19を制するなど、復調の兆しをみせている。
前戦の第2戦スウェーデンで今季初優勝を飾ったヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は、デイ2に先頭走者を務めたほか、エンジンのオーバーヒートに苦しめられ、優勝争いには絡めず。
しかし、デイ3以降は着実にタイムを削り、総合6位。3戦連続でチームにポイントをもたらした。
また、チームメイトのユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)は週末を通して体調不良に苦しめられたが、ラトバラと25.9秒差の総合7位でフィニッシュしている。
次戦のWRC第4戦は4月6~9日にフランス・コルシカ島で行われるツール・ド・コルス。今シーズン初のターマック(舗装路)イベントだ。