2017年03月13日 10:44 弁護士ドットコム
医療系サイト「WELQ(ウェルク)」の記事がきっかけで休止に追い込まれていたキュレーションサイトの問題をめぐり、DeNAは3月13日、第三者委員会の調査報告書をウェブページ上で公開し、今後の対応方針と関係者の処分を発表した。
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報告書によると、DeNAが運営していた10サイトの記事37万6671件をサンプル調査したところ、統計学的に、著作権侵害(複製権/翻訳権)の可能性がある記事の出現率の統計値は1.9~5.6%の範囲内だということがわかった。記事の一部は、公衆送信権侵害や同一性保持権侵害などの可能性もあるという。
また、10サイトの掲載されていた画像472万4571個のうち、74万7641個については、すべてではないものの、著作権侵害(複製権)の可能性があるという。これらの画像は、公衆送信権侵害または氏名表示権侵害となっている可能性もあるという。
外部から内容について問題とされたウェルクの記事19本について調べたところ、薬機法や医療法、健康増進法に違反する可能性のある内容を含むとみとめられる記事は、薬機法については8本、医療法については1本、健康増進法について1本あった。
DeNAはまた、ウェルクをはじめとしたキュレーションプラットフォーム事業に深く関わっていた同社執行役員の村田マリ氏が3月12日、同社執行役員、子会社iemo代表取締役、FindTravel代表取締役を辞任する意向を表明したことを発表した。
さらに、キュレーションサイト「MERY」を運営するDeNA子会社ペロリの中川綾太郎氏が3月12日付で同社の代表取締役を辞任したことも明らかにした。また、DeNA代表取締役兼CEOの守安功氏については、調査報告書の内容を踏まえて、月額報酬50%減給(6カ月)の処分を課した。
DeNAが運営するキュレーションサイトは昨年、不正確さや著作権侵害の疑いなどを指摘されて、すべての記事が公開中止となっていた。守安氏や、南場智子会長らが記者会見を開いて、謝罪する事態にまで追い込まれていた。
(弁護士ドットコムニュース)