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WRC:トヨタ、メキシコ特有の暑さでトラブル発生も、「解決の糸口が見つかった」とマキネン

2017年03月11日 18:40  AUTOSPORT web

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WRC第3戦メキシコ ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)
現地3月10日、WRC世界ラリー選手権第3戦メキシコはSS4~8のデイ2が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)が総合4番手。チームメイトのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は同8番手となった。

 ラリー・メキシコ2日目となる10日は、サービスパークのあるレオン近郊で午前中の競技がスタートする予定だった。

 しかし、ラリーカーを運搬するトランスポーターが事故渋滞に巻き込まれ、定刻にサービスへ到着できず。午前中に予定されていたSS2、SS3がキャンセルされた。

 このため現地時間16時過ぎ、中止されたSS2の再送ステージであるSS4から本格的に競技がスタートすることとなった。

 SS4は今大会最長となる54.9kmのロングステージ。ここでハンニネン、ラトバラが操るヤリスWRCはエンジン温度が上昇し始めてしまう。

 そのため両ドライバーは温度を下げるべく、エンジン出力を絞ったロードセクション・モードに切り替えながらの走行を余儀なくされた。このモードは通常、SS間やサービスパークへの移動など、リエゾン区間と呼ばれる競技エリア外で使用されるものだ。

 エンジンに不安を抱えての走行となったため、ラトバラ、ハンニネンともにタイムロスをすることになったが、2台のヤリスWRCは無事にSS4~8の計5つのSSを走りきっている。

 このトラブルを受け、チームはエンジン温度が上昇した原因の究明と対策に全力で取り組み、早期の問題解決を目指しているという。

 TOYOTA GAZOO Racing WRTチーム代表のトミ・マキネンは、「高い気温と標高という、ふたつの難題が重なるラリー・メキシコは我々にとって大きな挑戦になると思っていた」と語った。

「2台のクルマに起こった問題に関しては、幸運にも解決の糸口が見つかったと信じている」

「困難な1日だったにも関わらず、2台のクルマがすべてのSSを走りきり、サービスパークに戻って来たということが何よりも重要なんだ」

「ユホ(・ハンニネン)は4位と表彰台が見える位置につけ、ヤリ-マティ(・ラトバラ)も難しい状況で良い仕事をした。明日も彼らの頑張りに期待したいね」

 総合4番手につけるハンニネンは、「出走順のアドバンテージをうまく結果に結びつけることができなかった。選んだタイヤが硬すぎたのかもしれない」とコメント。

 また、前日と変わらず総合8位となったラトバラは、「タフな1日になるだろうと覚悟していたけど、こんなにタフになるとは! というのが正直な感想だよ」と胸の内を明かした。

 競技3日目は全9SSで構成。3本のグラベルステージを午前と午後に分けて2回走行したのち、レオンのミニサーキットで2本のスーパーSSを走行。1日の最後にはサービスパーク間近に設定された1.33kmのストリートステージが設定されている。

 合計距離は157.57km。リエゾン区間も含めた総走行距離は347.54kmだ。