バルセロナでのF1合同テストが最終日を迎え、フェラーリのキミ・ライコネンが8日間総合のトップタイムを記録して開幕前最後の走行を締めくくった。
ライコネンは10日の午前セッションでスーパーソフトタイヤを使い1分18秒634を記録、全ドライバーのなかで初めて18秒台に入り、これが2回にわたるプレシーズンテストの総合トップタイムとなった。
111周を走りこんだライコネンだが、午後のセッションで電気系トラブルに見舞われ、ピットに戻る途中にスピンし、マシンを止めるというアクシデントもあった。
メルセデスのルイス・ハミルトンは、フェラーリは手の内を見せておらず、まだまだ速く走れるはずだと発言した。実際、唯一18秒台のタイムを記録したライコネンは、まだ余力はあり、もっと速いタイムを出すことは可能だったと認めた。
「その気になれば、もっと速く走れた。でもそれはテストの目的ではない」とライコネン。
「午前中にはいい感触を持てたから、満足していいと思う。この2週間の(テストの)中でも比較的うまくいった一日だった」
「でもまだ始まったばかりだ。今のところOKだけど、シーズンが始まってからどうなるかを見ていかなければならない」
8日間のテストのうち、フェラーリは4回、メルセデスが3回、ウイリアムズが1回、それぞれトップタイムを記録した。
ライコネンが出した最速タイムは、バルテリ・ボッタスが記録したメルセデス勢のベストタイムより0.676秒速かった。両者はともにスーパーソフトタイヤでベストタイムを出している。
去年のテストに比べるとかなり好調であると認めるライコネンだが、チーム間の序列についてはまだ予想できないと慎重な姿勢を見せている。
「概ねポジティブなテストだったと思う。マシンは順調に走ったし、初日から感触がとてもよかった。チームは冬の間、頑張って、マシンの準備を整え、信頼性を高めてくれた」
「いろいろな意味で、1年前とは比べものにならないほど感触がいい。ただ、開幕戦で自分たちがどの位置になるのかは分からない」
「それは毎年同じだ。3週間たてば分かる」