2016年のMotoGPチャンピオン、マルク・マルケスは、ホンダの新型カウルをテストしている際に転倒。転倒時の状況を語った。
ホンダはカタールテスト初日に、ウィングレットの禁止によって失われたダウンフォースを補うための新型カウルを投入。ホンダのカウルはスズキのものと形状が似ており、フロントカウルの両サイドに膨らみを持たせた形となっている。
新型カウルを装着してテストを行っていたマルケスだが走行中に転倒。マルケスは「バイクを少し変えた」と転倒の状況を次のように振り返った。
「バイクに乗っていたときはあまり変化を感じなかった」
「僕たちはデータをチェックして、コーナーへの進入に関するセットアップをかなり変更したんだ」
「そして、走行中にフロントを失って転倒してしまった」
新型カウルはフロントのウイリーを抑え、加速を向上させる見込みがあるため、ホンダにとっては重要なものになるだろう。
ホンダのRC213Vは昨年、全18戦中9勝を挙げたが、シーズン中は加速問題で苦戦していた。この問題を解決するために、オフシーズンでホンダはエンジンの仕様を変更。点火タイミングを『スクリーマー』から『ビックバン』に変えた。マルケスは加速に関する作業は現在も進行していると述べている。
「まだ何かが欠落しているけど、昨年に比べれば欠落は少ない」とマルケス。
「まだ加速に関しては弱点だけど、作業はうまくいっていると思うよ」
「明日は、電子制御側で加速に関するテストを行う必要がある。それが少し助けてくれることを願っている」
初日にトップタイムを記録したドゥカティのアンドレア・ドビジオーゾからは1.080秒遅れの12番手という結果となったマルケス。それにもかかわらず、マルケスは全体の進歩は良いとコメントした。
「僕たちはかなり改善している。今年の冬は電子制御で多くの改善ができた」
「このサーキットは僕たちにとって厳しいサーキットのひとつだ。カタールではドゥカティが非常に強い。だけど、それほど遠かったわけではない」
「もちろん、ドビジオーゾは一歩を抜け出している。だけど、僕たちもまだ改善しているところだ」