第2回F1バルセロナテスト3日目、3月9日の午後にフェラーリとレッドブルが、スペインGPのレース周回数である66周を連続して走行する、フルレースシミュレーションを行った。
ここではまずフェラーリのセバスチャン・ベッテルが行ったフルレースシミュレーションを分析していきたい。
フェラーリ(ベッテル)
【第1スティント】
ソフト out
1周目 1'24.6
2周目 1'24.4
3周目 1'24.7
4周目 1'24.9
5周目 1'26.4 渋滞(ダニール・クビアト)
6周目 1'26.4 渋滞(クビアト)
7周目 1'24.4
8周目 1'25.1
9周目 1'24.9
10周目 1'25.0
11周目 1'25.0
12周目 1'25.0
13周目 1'24.9
14周目 1'25.2
15周目 BOX
第1スティントはソフトタイヤでスタートしてから1分24秒台。これは1週間に行ったメルセデスAMGのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスと同じタイヤで、ペースは約1.5秒速い。ただし、メルセデスAMGの第1スティントが22周目まで引っ張ったのに対して、ベッテルは17周目と5周早くピットインしている。
この周回タイムは、昨年のスペインGPにおける自身のペースより7秒も速くなっている。
【第2スティント】
16周目 ソフトout
17周目 1'24.0
18周目 1'23.9
19周目 1'23.9
20周目 1'24.0
21周目 1'23.7
22周目 1'24.0
23周目 1'24.0
24周目 1'24.0
25周目 1'23.6
26周目 1'23.8
27周目 1'23.9
28周目 1'24.0
29周目 1'23.8
30周目 1'23.9
31周目 1'23.9
32周目 1'23.7
33周目 1'23.8
34周目 in(赤旗)
第2スティントに入っても、ソフトタイヤはデグラデーションが小さく、燃料が軽くなった分との相殺でタイムはほぼ一定の値となっている。それでも第2スティントが18周にとどまったのは、赤旗が出たから。赤旗が出てなかった場合にどこまで引っ張るつもりだったのかは、不明だ。
【第3スティント】
35周目 ミディアムout
36周目 1'24.5
37周目 1'24.3
38周目 1'24.0
39周目 1'24.1
40周目 1'23.8
41周目 1'23.8
42周目 1'23.7
43周目 1'23.6
44周目 1'23.8
45周目 1'23.7
46周目 1'24.1
47周目 1'23.8
48周目 1'23.7
49周目 1'23.8
50周目 1'23.7
51周目 1'23.8
52周目 1'23.7
53周目 1'23.7
54周目 1'23.7
55周目 1'23.6
56周目 1'23.5
57周目 1'23.4
58周目 1'24.3
59周目 1'24.1
60周目 1'24.2
61周目 1'25.1
62周目 1'25.8
63周目 1'25.9
64周目 1'29.6
65周目 1'24.7
66周目 1'24.9
67周目 1'26.4
in 終了
最後のスティントは、ミディアムタイヤに履き替えて、スペインGPのレース周回数より1周多い67周目まで33周のロングラン。1分24秒5でスタートし、こちらもほぼ同じペースで安定した走行を見せていた。60周目から1分25秒台に落ち、65周目に1分29秒台までペースダウンした理由はわからない(このとき、数台のマシンがロングランしていたため、記録の収集でコース上の様子を確認できず)。ただ、64周目から再び1分24秒台にペースを戻していることを考えると、タイヤのデグラデーションが問題ではなかったと考えられる。
ちなみに昨年のスペインGPで2ストップ作戦を採ったチームメートのキミ・ライコネンも34周目にピットインし、ミディアムでチェッカーフラッグまで走りきったが、そのときのファイナルラップのタイムは1分31秒337。つまり、最後のラップでも昨年より約5秒速かったこととなる。