パワーユニットのトークン制限が撤廃されトークンフリーとなった今年のF1だが、ホモロゲーションがどうなるのかさまざまな噂が流れていた。3月8日にFIAの技術委員に確認したところ、「今年のホモロゲーションは3月1日に完了している」という。もちろん、すべてのパワーユニットマニュファラクチャーが申請を済ませている。
FIAの技術委員によると、ホモロゲーションを行ったパワーユニットでも、信頼性向上のための改良はその改良をほかのマニュファクチァラーに公開すれば、ホモロゲーション後も改良できるという点は昨年までと同じだという。
またトークンフリーになったのでパフォーマンス向上の改良は自由になるが、今シーズンは年間4基までになっているため、ペナルティなしでパワーユニットをアッブグレードできるのは開幕戦後は3回までとなる。
つまり、3月1日のホモロゲーションは、パフォーマンス面においては、事実上意味がなくなる。なぜなら、「1基目としてカウントされるのは、開幕戦のフリー走行1回目で使用するパワーユニットになる」からだ。
そうなると重要なのは、開幕戦で使用するパワーユニットのスペック。ホンダは2回目のテストの2日となる3月8日に新スペックを投入し、その日は46周をトラブルフリーで過ごした。
ところが、3日目の3月9日に再びトラブルに見舞われている。ホンダにとっては、年間4基をクリアするためには、1基目となるメルボルン・スペックをオーストラリアへ搬送するまでに、トラブルの原因を究明し、可能な限りの対策を講じなければならないことになる。
長谷川祐介総責任者も「幸いオーストラリアは日本からそう遠くはない。搬送するギリギリまでかけ、できる手はすべて打ちたい」と語っている。