マクラーレン・テクノロジー・グループのエグゼクティブディレクター、ザック・ブラウンが、マクラーレン・ホンダF1チームが危機にひんしているという見方を否定、少しずつ状況は改善していると主張した。
第2回目のプレシーズンテストに入ってからも、マクラーレン・ホンダはトラブルに見舞われている。3日目、朝のセッションの序盤は順調に空力評価とデータ収集、パワーユニットのセッティングを行ったが、24周走ったところで、マシンの電気パワーを失ってストフェル・バンドーンがコース上でストップ。チームはガレージに戻ってきたマシンのチェックを行い、バンドーンをコースに復帰させたが、ランチタイム直前にトラブルが再発、バンドーンは再びコース上で止まってしまった。チームはいくつか電気系のコンポーネントを交換したが、問題の根本的原因は分かっておらず、バンドーンは走行を再開したものの、問題の再発を避けるため、予防的措置としてチームは走行を少し早く切り上げることを決めた。
バンドーンは合計48周を走行、ウルトラソフトタイヤでチームにとってここまででベストの1分21秒348を記録、この日走った13人中7番手となった。
マクラーレン・ホンダはこの日、レーシングディレクター、エリック・ブーリエとホンダF1プロジェクト総責任者である長谷川祐介氏のメディア会見をキャンセルしたと、Sky Sportsが伝えている。
一方、ザック・ブラウンはSky Sportsのインタビューに答え、マクラーレンが危機的状況にあるというのはおおげさであると語った。
「問題を抱えているのは確かだが、“危機”という言葉は少しきつすぎる」とブラウンは述べている。
一方で、今シーズンの開幕戦は苦しむことになりそうだとブラウンは認めた。
「メルボルンでは苦労することになると思う。自分たちが目指す位置、あるいは望む位置に立てたら驚くだろう。シーズンの出だしは厳しいものになる」
フェルナンド・アロンソがホンダの新パワーユニットは「信頼性がなくパワーもない」と厳しく批判しているが、ブラウンは、ホンダはいずれ問題を解決するはずだと語った。
「彼ら(ホンダ)はできる限り優れたパワーユニットを用意するために全力を尽くすと保証してくれている。問題が何であるのかも、その解決法も分かっている。日々、改善が見られており、それが一番重要だ。彼らは意欲に満ちている」