第2回バルセロナテスト3日目、ストフェル・バンドーンがマクラーレンMCL32・ホンダをドライブ、トラブルが続くなかで、自身にとってシーズン前最後のテストを終えた。ホンダF1プロジェクト総責任者である長谷川祐介氏は、思うように周回を重ねられないなかでも、シャシーとパワーユニットの全体的なパッケージについて多くのことを学習できていると語った。
朝のセッションの出だしは順調で、チームは空力評価とデータ収集、パワーユニットのセッティングを行った。24周走ったところで、マシンの電気パワーを失ってバンドーンはコース上でストップ。チームはガレージに戻ってきたマシンのチェックを行い、再始動し、バンドーンをコースに復帰させた。しかしランチタイム直前にトラブルが再発。バンドーンは再びコース上でストップし、赤旗が掲示された。チームはいくつか電気系のコンポーネントを交換したが、問題の根本的原因は分かっていない。
バンドーンは15時45分に走行を開始、ハンドリングのセッティングを変えながら走行、開幕戦に備えてセットアップの手順を実行した。しかし問題の再発を避けるため、チームはこの日の作業を少し早めに切り上げた。
バンドーンは合計48周を走行、ウルトラソフトタイヤでチームにとってここまででベストの1分21秒348を記録、この日走った13人中7番手となった。
「今日は厳しい一日でした。午前中のセッションでストフェルが走行中、電気系のトラブルが見つかり、走行時間を失ったのです」と長谷川氏は言う。
「それでもチームは懸命な作業を行い、午後にはストフェルはコースに復帰しました。今回もチームの仕事ぶりは素晴らしいものでした」
「トラブルについては、根本的原因を探るために現在調査中です」
「こういったトラブルが起きて、ガレージで時間を費やさなければならず、もちろん理想的な状況ではありません。ですがこれがテストであり、時間がたつにつれて、多くのことを学んでいくことができます」
「冬季テストが7日終了し、マシンとパワーユニットのパッケージ全体がどう機能しているのかについて、理解を深めることができました。明日も引き続きテストプログラムに集中し、遅れを取り戻したいと思います」
「明日金曜も忙しい一日になるでしょう。(開幕戦)メルボルンまでにできるだけ多くのデータを集める必要があります。テスト最終日、精いっぱいの努力を注いでいきます」