フェルナンド・アロンソは、2017年シーズン、マクラーレン・ホンダが期待していたようなパフォーマンスを発揮できなかったとしても、それが原因で自分がF1から引退することはないと語った。
マクラーレンとホンダが再びパートナーシップを結び、アロンソが加わって3年目となる今年、チームはトップの位置に戻るという目標に近づくことを目指しているが、プレシーズンテストではトラブルが相次ぎ、いいスタートを切ることができなかった。
F1テクニカルレギュレーションが大きく変わり、走行中のドライバーへの負荷が増えることが予想されているため、アロンソは例年以上にトレーニングを積み、チームが新規則導入のチャンスをうまく生かして飛躍を遂げることを期待してきた。しかし今のところ明るい兆しは見えておらず、アロンソはホンダの新パワーユニットは「信頼性がなくパワーもない」と厳しく批判している。
レーシングディレクターのエリック・ブーリエは、今季末で契約が切れるアロンソが来年以降もマクラーレンに残ると思うかと聞かれ、確信が持てないと発言している。
マクラーレンに残留しないだけでなくF1から引退する可能性までささやかれるようになってきているが、アロンソは今週のバルセロナテストで、2017年もチームが低迷し続けたとしても、それで自分が引退を決めることはないと発言した。下位争いを強いられる状況のままで自分のキャリアを終えたくはないと、現在35歳のアロンソは言う。
「僕はいつも(人とは)逆方向の考え方をするんだ」とアロンソ。
「人が悲観的になるようなときには、僕は楽観的に考える。人が大喜びしているときには、僕は心配になる」
「今年、僕らは高い競争力を発揮できるものと確信している。今年のいつごろになるのかは分からないけど、いずれ強さを発揮できる。僕は優勝したいし表彰台に立ちたい」
「もしもすべてが悪い方向に行ってしまったら……そしたらまた来年挑戦するよ」
「(状況が悪ければ)余計に、続けたいというモチベーション、勝ちたいという意欲が高まる」
「自分にふさわしい結果を出せずに、よくない気分のままレースをやめたりはしない」
アロンソは、自分は今もキャリアにおいてベストのパフォーマンスを発揮していると述べ、今年走ってみて、他のどのドライバーにも負けていないと感じると示唆した。
「いつの日か、コース上を走っていて、他のドライバーの方が僕よりコーナーでいいラインをとっていたり、僕よりブレーキングを遅らせていたり、僕より早くアクセルを踏み込んでいたり、僕よりいいスタートを切ったりするのが分かったら、その時は(レースを)やめる。そうなったら、やめ時だと考えるだろう」
「でも今のところ、それとは全く逆に感じている。今年、この冬は、これまで以上にそう感じるんだ」
「コースを走っていると、自分は今、最高のレベルだと思う。だから今は攻めるべき時だ」