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アダストリア、日本の技術×クリエーターの新プロジェクト「FOH.」初披露

2017年03月09日 17:34  Fashionsnap.com

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沼倉聡執行役員エグゼクティブクリエーティブオフィサー兼R&D室長の Image by: FASHIONSNAP
アダストリアが、日本の優れたモノづくり技術とクリエーターらのクリエーションを掛け合わせたオリジナルプロダクトを発信する新プロジェクト「フォードット(FOH.)」を始動した。仕掛け人はファーストリテイリングでジェネラルデザインディレクターなどを務め、2013年にアダストリア(旧ポイント)に入社し「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」などのリブランディングを手掛けてきた執行役員エグゼクティブクリエーティブオフィサー兼R&D室長の沼倉聡。3月9日の今日、都内で展示会が開催された。

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 「フォードット」には、1日約7着分のスウェット生地しか生産できない吊り編み機による企画生産を行う「東紀繊維」、超極細のモヘア糸が米オバマ大統領就任式でミッシェル夫人が着用したカーディガンに採用されたことでも注目を集めたニット用の糸の製造・開発を行う「佐藤繊維」、高品質ダウンの「ザンター」をはじめとするメーカーと、「マーカ(MARKA)」の石川俊介、「アナログライティング(ANALOG LIGHTING)」の山本威史、「ファクトタム(FACTOTUM)」の有働幸司、「ユウミアリア(YuumiARIA)」の鈴木ゆうみが参画。「マーカ」はミリタリー、「アナログライティング」はフェミニン、「ファクトタム」はデニム、「ユウミアリア」はリメイクと、それぞれにテーマを与え合計約120型の日本製商品を製作した。価格帯はアウターが5~10万円、ボトムは2万円程度。同プロジェクトは、国内産地の活性化や社内外の若手クリエーターや技術者を支援育成する場の提供といったCSRの側面もあり、売上目標は設定しない。沼倉は「利益はとらずに手に取りやすい価格設定」を考え、「取り組み先の技術を前面に出していきたい」と話した。
 今秋、都内に路面直営店のオープンを予定。200坪程度を想定する店舗の内装は、ランドスケーププロダクツ(Landscape Products)の中原慎一郎が手がけ、店内にはカフェを併設するほか、「フォードット」オリジナル商品をはじめ、家具や雑貨の展開も予定している。「1店舗に資金を集中させてプロジェクトの世界観を表現したい」(沼倉)とし、多店舗展開は考えていないが将来的には海外の主要都市への出店を視野に入れているという。販路は直営店のほか、自社ECサイト「ドットエスティー([.st])」、そして初の試みとなる卸販売を予定している。