WRC世界ラリー選手権に参戦するシトロエンのテクニカルディレクター、ローラン・フレゴシはチームの準備不足が開幕2戦の不調を招いたと語った。
2016年シーズンを開発期間に充て、今季からワークス体制でWRCにフル参戦しているシトロエン。チームが作り上げたC3 WRCは開幕前から優勝候補筆頭と目されていた。
しかし、第1戦モンテカルロではクラッシュなどの不運があり、ステファン・ルフェーブルの総合9位が最上位。第2戦スウェーデンではクレイグ・ブリーンが総合5位に食い込んだものの、優勝したヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)には3分近い遅れを取っている。
そのためマニュファクチャラーランキングでは、最下位の4番手。トップのMスポーツとは47点もの大差がついている。
フレゴシは「開幕2戦の結果は、主にラリーを戦うための準備が整っていなかったことが招いたものだ」と不調の理由を語る。
「しかし、第3戦メキシコでは状況が好転するはずだ。開発期間中、我々はグラベル(未舗装路)でのテストにもっとも時間を割いてきたからね」
「今シーズン最初のグラベルラリーで、今まで以上のパフォーマンスを発揮できると考えているし、そう願っている」
■メキシコで「ミークはトップに立てるはず」
チームは今週末のラリー・メキシコに2台のC3 WRCを投入。エースドライバーのミークと若手のルフェーブルがステアリングを握る。
第2戦で総合5位に食い込んだブリーンは、ラリーには参加しないものの大会前のレッキには参加。また、シトロエンは第4戦ツール・ド・コルスから3台のC3 WRCで最上位クラスに挑む予定だ。
先月末には、ラリー・メキシコに向けた事前テストをスペインで実施したシトロエン。代表のイブ・マトンは、このテストで多くのデータを収集できたと語った。
「セットアップについて、疑問を感じていた箇所があった。(事前テストで)どこを改善するべきなのか特定できた」とマトン。
「ラリー・メキシコでは、これまで以上のパフォーマンスを発揮したいと心から願っている」
「出走順が遅くアドバンテージを得られるから、クリス(・ミーク)は総合トップに立てるはずだ。彼にとっての17年シーズンがようやく開幕する」
「マニュファクチャラーランキングを考慮すると、パートナーのステファン(・ルフェーブル)にも、しっかりポイントを持ち帰って貰わなければいけない」