僕は今年33歳になる。もういいおっさんだ。そんな僕には、致命的な弱点がある。それが、ファッションセンスが備わっていないことだ。自覚はあるので、服を買うにも周囲にアドバイスをもらう。そのおかげで、レディースモノを間違えて買いそうになるというミスも減った。
こういった僕なので、ファッションの話題ほど苦手なものはない。特に「~はダサいよね」みたいな話を振られると、本当に困ってしまう。ただ、そんな僕でも「確かにこれはダサいね」と思えるものもある。(文:松本ミゾレ)
「パワーストーンのブレス」「指先のあいた手袋」もダサい認定
先日のガールズちゃんねるで「身につけているだけでダサい認定されるアイテム」というトピックが注目を集めた。スレッドを立ち上げた人物は「あくまで個人的に!」と前置きした上で、足先が妙にとがった靴を一例としている。
タイトルの通り、ネットユーザーそれぞれが考える、ダサいアイテムについての意見が書き込まれていたので、いくつか引用して挙げていきたい。
「パワーストーンのブレス」「狐のしっぽみたいなやつ」
「十字架とかドクロのネックレス」「指先のあいた手袋」
「ウエストポーチ」
ざっとこのように、誰もが「これはないな」と思えるアイテムが並んでいる。パワーストーン系のアイテムって、ダサいというのもあるけど、それ以上になんかこう、天然石のエネルギーを云々言いそうな、めんどくさい人のような印象もある。
特にこういったものを自作する人って、仲良くなったら変なカルト系のセミナーに誘ってきそうで、警戒してしまう。もちろん偏見なんだけど。
「狐のしっぽみたいなやつ」という意見もあるけど、アレ、確かにダサい。昔の丸いリングの付いたキーホルダーがついて、お土産売り場とかに並んでるようなイメージがあるし、需要があるのかどうか、判然としない。
オシャレをこじらせて逆にダサく見えてしまうアイテムもあるみたい
それから「指先のあいた手袋」や「ウエストポーチ」もダサいとされているけど、この2つを同時に着こなしている人種がある。そう、オタクの人たちだ。
ウエストポーチは便利なんだろうけど、身に着けるのは抵抗があるし、指が出るタイプの手袋はそもそも購入する意図が分からない。だけど、いわゆるスタンダードなオタクって、結構この2つを愛用している。
特に年季の入ったオタクほど、この2つのグッズで身を固めている様子を何度も見てきた。あとはチェック柄の上着も身にまとえば、完璧にオタクファッションだ。
書き込みを見ていくと気づかされることがあった。なんというか、過剰にオシャレに意識が向き過ぎているからこそ、逆にダサくなってしまっている人たちもいるという事実だ。
たとえば「でかいサングラス。ちょっと恥ずかしい」という書き込みがある。これほんとよく分かる。なんというか、「パリピ気取りなのかな~?」って、すごい思ってしまうし、単純に日本人の顔立ちに似合ってない。
どや顔で(しかもちょっとおちょぼ口)インスタグラムとかにでっかいサングラスつけた写真アップしてる人とか見ると、「うわぁ~」ってなってしまうのだ。
それからクロックスがダサいという意見も複数寄せられたが、これに対して「クロックスは本物はダサくない! クロックスもどきがダサいだけ!」とするクロックス信奉者の反論も見られた。
でも、そもそもクロックスは、所有者もオシャレするつもりで履いてないだろうし、メーカーだって「まさかこれを本域のドレスコードには取り入れないだろう」と思っているはずなので、ダサい・ダサくないの話をするのは不適切なんじゃないだろうか。
とまあ、色々と好き勝手に書いてみたんだけど、色んなアイテムがあるからファッションの選択肢も増えるわけで。みんながみんな洗練された衣服ばかり纏うような世界よりは、清濁混沌としている方が目にも賑やか。本来、ファッションは自己表現。傍目にはダサくても、本人が納得してるなら、誰も文句を言う権利はない。