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豪州SC:王者“SVG”が開幕戦ポール&ダブルウィンのハットトリックで完全制圧

2017年03月08日 17:51  AUTOSPORT web

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予選からシュートアウト、レース1、レース2と全セッション制覇を決めたシェーン-ヴァン・ギズバーゲン
オーストラリア・アデレードで開催された『クリップサル500』で、17年シーズンの開幕を迎えたVASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカー・シリーズ。その初戦で、昨年王者の“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲンが、ポールポジション&2連勝のハットトリックを決め、幸先のいいシーズンスタートを切った。

 現地3日(金)に行われたレース1予選では、王者SVGのレッドブル・ホールデンがアタック最終周で1分19秒7806の最速タイムをマーク。

 DJRチーム・ペンスキーに加入し、今季最大のライバルと目されているスコット・マクローリンの2番手フォード・ファルコンに0.0001秒差という、まさに今季の混戦を予感させるポールタイムとなった。

 さらにこの開幕イベントを含め数戦で導入される、予選トップ10進出者による1ラップアタックの“シュートアウト”もSVGが制し、栄えある17年最初のポールスタートを確定させた。

 迎えた土曜レース1。スタートでSVGのRBRコモドアVFがわずかに遅れた間隙をついて、予選2番手だったマクローリンのチームメイト、ファビアン・クルサードが先頭へ。クルサード、マクローリンのDJRペンスキー・ペアに加え、SVGとジェイミー・ウィンカップのRBR勢、さらにホールデン・ワークスのモービル1HSVレーシング、ジェームス・コートニーらでトップ争いが展開。

 しかしレース45周目に、ウィンカップがレイトブレーキングで5番手マーク・ウインターボトムのフォード・ファルコンのインに飛び込むと、両者は接触。さらにその後のアクシデントも重なりセーフティカー(SC)が導入される事態になる。

 このSCピリオドの際、タイヤウォームアップの動きがペナルティとみなされ、DJRペンスキーのマクローリンにドライブスルーのペナルティが課され、優勝争いから脱落した。

 この結果、中盤のピットストップ作業でクルサードを逆転していたSVGが15秒のリードを保ってトップチェッカー。2位にクルサード、3位にコートニー。そしてニッサン・アルティマのリック・ケリーが5位に入った。

 さらに、レース1終了後に行われた予選2と日曜朝のシュートアウトでもSVGがトップタイムをマーク。今季から更新されたダンロップのソフト&スーパーソフトのコンストラクションと、RBRチームをオペレーションするトリプルエイト・レースエンジニアリングのホールデン・コモドアVFが抜群の仕上がりを見せつける。

 レース2でも、そのSVGの背後からスタートしたマクローリン&クルサードのフォード勢は、またしても序盤からSVGに先行。ピット戦略が異なるSVGに対し、クルサードが先頭で逃げる展開。2番手で追従したマクローリンも序盤の8周目にピットに飛び込むと、クリーンラップを活かしてレース終盤までにはトップ浮上に成功、移籍後初優勝が目前に見えるところまで迫っていた。

 しかし、そのマクローリンの背後にペースの勝るSVGが急接近。ロングスティントでタイヤ磨耗が進んでいたマクローリンが必死の抵抗を試みるも、残り3周のターン8でマクローリンのリヤがロックアップ。空いたスペースに飛び込んだSVGがマクローリンのファルコンをかわし、劇的な2連勝を飾った。

「僕らのマシンには週末を通してずっと細かなバイブレーションが発生していたんだ。タイヤなのかマシンなのかはわからないけど、快適とは言い難い状態で戦った。でも、結果で代償を払わなくてすんだのは助かったよ」と、レース後にマシントラブルを抱えていたことを明かしたSVG。

 2位に終わったマクローリンに続き、3位にはフォードのチャズ・モスタートが入り、ファルコンが2、3位を確保。レース1に続き好調4位を死守したコートニーは、レース中盤に最終コーナーで接触したシモーナ・デ・シルベストロとの1件で審議対象となっていたが、レーシングアクシデントの裁定が下っている。