マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、第2回F1合同テスト初日にパワーユニットに再びトラブルが発生した後、ホンダとの関係において緊張が最大レベルにまで高まっていると述べた。一方で、ホンダとの契約を見直すつもりはないと明言している。
第1回テストでパワーユニットに2回のトラブルが発生、遅れを取り戻したいマクラーレン・ホンダだったが、今週のテストがスタートした7日午前、ストフェル・バンドーンが走行中、パワーユニットに電気系の問題が見つかった。調査のためにパワーユニットが交換され、夕方にバンドーンはコースに復帰することができ、合計80周を走った。
この日に使用していたパワーユニットは、先週と同じ仕様のものだった。
相次ぐトラブルによって開幕前の貴重な走行時間を大幅に失い続けているいま、マクラーレンとホンダの間で緊張はどれぐらい高まっているかという質問を受けたブーリエは、「最大レベルだ」と答えた。
「F1でレースをする以上、いいパフォーマンスを発揮する必要がある。だから当然プレッシャーはとてつもなく大きいし、我々はホンダとの関係において最大限のプレッシャーをかけている。彼らの方も同じだ」
「誤った方向に行くことはできない。我々の方も、ベストのマシンを作り出す必要がある。それはお互いに同じだ」
十分に周回を重ねられないまま、開幕戦オーストラリアが近づいてきており、ブーリエはホンダが早急に問題を解決することを望んでいるものの、今の段階ではさほど心配はしていないと語った。
「それほど心配はしていない」とブーリエ。
「もちろんもっと周回を重ねたかった。もっといろいろなパーツのテストをしたかったのだ。だがいくつかテストしたものは優れていたし、相関精度もよかった。従って、予想していた状態からさらに改善していくことができる」
「あとは、(問題を)正確に調査し、それに対処することをホンダの手に委ねている。これについてはパートナーに頼るしかない。彼らはやってくれるだろう」
イギリス ウォーキングの本拠においてマクラーレンの上層部は今の感情を明確に示しているものの、ホンダとのパートナーシップから手を引くという考えはないとブーリエは言う。
「それはない。しっかりとした契約を結んでいる」
「それについては考えたことすらない。我々は長期契約を結んでいるのだ。たとえ理想的ではない状況下にあっても、この関係を基にして前進していきたい」