WTCC世界ツーリングカー選手権に参戦するポールスター・シアン・レーシングは3月7日、四度のWTCC王者であるイバン・ミューラーが開発ドライバー兼アドバイザーに就任すると発表した。
ミューラーはシングルシーターの経験を経て、1994年にツーリングカーレースに転向。以降BTCCイギリスツーリングカー選手権等で活躍し、2006年にはWTCCにデビュー。2008年、10年、11年、13年と四度のWTCCタイトルを獲得した。
2014年からはシトロエンに加入したが、僚友ホセ-マリア・ロペスに3連覇を許し、シトロエンが16年限りでワークス活動を休止した後は引退を発表。その後ボルボのテストを行ったと言われていたが、現役継続については否定していた。
そんななか、ミューラーが2017年に務めることになったのは、ポールスター・シアン・レーシングの開発ドライバー兼アドバイザーという役柄。ドライバーであるテッド・ビョーク、ネストール・ジロラミ、ニッキー・キャツバーグの3人と連携しながら、開発の領域でチームに貢献する。
「イバンをポールスター・シアン・レーシングに迎えることができて嬉しく思うとともに、誇りを感じている。ツーリングカーレースにおいて彼ほどのドライバーはいないし、チームに活力を与えてくれる存在だ」と語るのは、シアン・レーシングCEOのクリスチャン・ダール。
「現段階で彼はレースをすることはなく、テストと開発に集中してもらうことになる」
また、新たなキャリアを踏み出すミューラーは「シアン・レーシングと仕事を始めることを喜んでいるよ」と語った。
「彼らは昨年、WTCC参戦初年度にも関わらず大きな進歩を遂げたし、冬のテストでは興味深い発展を示している。彼らと一緒にクルマを開発することを楽しみにしているよ」
ミューラーはさっそく3月14~15日にイタリアのモンツァで行われるプレシーズンテストで、ボルボS60ポールスターTC1のステアリングを握ることになる。