トロロッソF1のテクニカルディレクター、ジェームズ・キーは、2015年以来初めてルノー製パワーユニットを搭載し、非常に大きな向上を感じることができたと、ポジティブな感想を語った。
ルノーによれば、パフォーマンス向上を目指した結果、2017年の新型パワーユニットは2016年のパッケージとは95パーセント違うものになったという。ところがトロロッソが先週の第1回合同テストで使用したパワーユニットには信頼性の問題が発生した。
トロロッソは、テスト最終日にほとんど走れなかったこともあり、第1回テストの合計周回数では参加チーム中最下位に終わった。だがそれでも、ルノーのパワーユニットのパフォーマンスは期待を抱けるものになっていたと、ジェームズ・キーは言う。
2014年、2015年とルノーのパワーユニットを使ったトロロッソは、昨シーズンは1年落ちのフェラーリ製パワーユニットで走ったが、今年再びルノーを搭載することを決めた。
「以前ルノーと組んでいた我々から見て、(テストで走ってみて)彼らのパフォーマンスに関してうれしかったのは、彼らが確実に大きな山を越えたということだ」とキーは語った。
「良い印象を持っている」
「全体の序列のなかでどの位置にいるのかを正確に判断するのは、現時点では不可能だ。しかし、以前搭載していた時期、あるいは昨年と比べると、確実に大きな前進を遂げている」
「それが実際に見て取れる。ダイナモ上の数値に表れているだけではなくてね」
「従って我々は、パフォーマンスの観点からは、今のところとても満足している」
トロロッソは、テストでルノーに発生した問題の原因について明らかにしないものの、パッケージングの仕方とは関係ないと強く主張している。
「問題の原因は、明らかにルノー側が突き止めるべきものだ」とキーは語った。
「多少のドタバタがあったが、我々が把握している限り、組み込み方によるものではないと考えている」
「もちろん、パワーユニットに起きた問題については議論を重ねてきた。その結果、(原因は)我々のマシンに関連するものではなさそうだ」
トロロッソは合同テストの前の週にフィルミングデー走行を行ったが、そこでもルノーのパワーユニットにトラブルが発生し、作業を切り上げた。しかしチーム代表のフランツ・トストは、深刻な問題ではないとの姿勢を保っている。
「何しろ、これはまったく新しいマシンであり、いろいろな要素が組み合わされている」とトスト。
「たとえば、(水曜には)ダニール・クビアトの走行中にクラッチベアリングに問題が見つかったし、(最終日には)カルロス(・サインツJr.)の走行で問題が発生し、ルノーはエンジンの交換を決断した」
「だが私は、ルノーはこうした小さな諸問題をすべて解決すると確信している」
「大した問題ではない。第2回合同テスト、そしてシーズン開幕までには、しっかり準備が整っているはずだ。私としては、極めて楽観的にとらえている」