2月24日の初のプレミアムフライデー終了を受け、様々な調査結果が公表され始めた。認知率の高さに比べ、実施企業が少ないと話題になった一方で、実際に取り組んだ人たちの過ごし方が徐々に明らかになっている。
インターネット調査会社のマクロミルは、プレミアムフライデー初日の2月24日に早帰りの対象だった会社員400人を対象としたアンケートを実施した。アンケートでは55.5%が「早帰りできた」と回答している。
外食を楽しんだ人が54.5% 旅行は3%と未だ浸透せず
早帰りした人に仕事後の過ごし方を聞くと、外出をしてから帰宅した人は79%にも上った。外出の内容は1位が「外食」(54.5%)、2位が「ショッピング」(39.8%)、3位が「アミューズメント・レジャー施設に行った」(14.2%)と続く。自宅でゆっくり過ごすより、せっかく出来た余暇時間を消費に使う人が多かったことが分かる。
また、外出した人にプレミアムフライデー限定イベントや割引・サービスを利用したか尋ねたところ、43%が「利用した」と答えた。小売店や飲食店では一種のお祭りと化していたプレミアムフライデー商戦を、有効活用したと見える。
一方で、プレミアムフライデー推進協議会がPRしていた「2.5日旅」のように「旅行に行った」と答えたのは3.4%にとどまった。消費喚起策としての旅行は、今後浸透していくようだ。
実施企業が増えれば消費拡大につながる可能性も
実施企業が数%とかなり低い現在のプレミアムフライデーでも、現実に早帰りをした人の多くは外食やショッピングなどのお金を使う娯楽を楽しんでいることが分かった。こうした結果からは、今後プレミアムフライデー導入企業と実行できる人が増加すれば、消費拡大につながるかもしれないというかすかな希望が見えなくもない。
家計簿アプリを提供するZaimによると、昨年2月の最終金曜日と今年2月最終金曜日の会員ユーザー1人あたりの平均支出額を分析したところ、レジャー費用が2.4倍に伸びていたという。本やゲームの消費もそれぞれ約1.5倍、約1.2倍と増えており、プレミアムフライデーの効果の可能性が高い。
今後導入企業がどこまで増えるかは未知数だが、もし自分の勤めている会社で実施が決まったら何をして過ごしたいか、今から考えておくのも一つの楽しみ方かもしれない。