ヘロイン中毒患者が出産した赤ちゃんに数々の問題が(出典:http://wnep.com) これがヘロインをはじめとする薬物中毒の怖さである。日本を薬物が蔓延するような社会にしてはならないという思いをこめ、米ペンシルベニア州から伝えられた非常に嘆かわしい話題をご紹介したい。
ヘロインに強く依存している女性も妊娠して母親になることがある。しかし赤ちゃんは多くの問題を抱えて誕生することを忘れてはならない。母親の体に入ったヘロインは、酸素や栄養素を送るべき胎盤を通じて赤ちゃんの体にも入っていくからだ。同州のメディア『wnep.com』が報じたこの話題。そこに添えられた衝撃的な動画はヘロイン中毒の母親から誕生した新生児を捉えたもので、異様に甲高い声で泣き、激しいケイレンが止まらないようだ。
同メディアは今年1月に男児を出産した、ペンシルベニア州ラッカワナ郡在住のヘロイン中毒者について取材している。彼女はすでに自宅に戻っているがいまだにヘロインを1日あたり10~20包も使用しているとして、取材に応じたのはその母親、つまり赤ちゃんの祖母であった。このように述べている。
「皆さん、ヘロインの離脱症状に苦しむ赤ちゃんなんて見たことありませんよね? 娘は出産の4時間前にもヘロインを使用していたのです。何の罪もない小さな赤ちゃんが恐ろしいドラッグの影響を受けて生まれるだなんて、本当に悲しい。」
「孫は予定日より2か月の早産で、生後6週間が過ぎてもまだ入院しており、聴力や視力に障害が残る可能性を指摘されました。この先どうなっていくのか見当もつきません。」
州の健康医療費サービスに関わる「Pennsylvania's Health Care Cost Containment Council」という評議会によれば、ペンシルベニア州ではヘロインや処方薬に依存する産婦の割合がここ15年で2倍に増えたとのこと。ルザーン郡、ラッカワナ郡では産婦の約2%が、サスケハナ郡、ウェイン郡では約4%が、そして最も深刻なパイク郡では5%超、なんと産婦の18人に1人に薬物中毒が認められるという。だが中には、そんな母親たちの妊娠初期においてリハビリを行うよう医療スタッフが導くことにより、改善傾向がみえてきた医療機関もあるようだ。
米・国立衛生研究所の報告によれば、妊婦の薬物依存トラブルが深刻であればあるほど早産や死産となる確率が上がり、無事誕生したとしても精神発達遅滞や学習障害を示すことが多くなるそうだ。そして忘れてならないことのひとつに医療費の問題がある。このたび取材の対象となった赤ちゃんに関しては、母親がヘロインにお金をつぎ込む一方で、おそらく医療費として数十万ドルが病院より請求されるのではないかという。
中には健康な子供を薬物依存に巻き込む最低な親もいる。
ワシントン州では6歳、4歳、2歳のわが子に「眠れるジュース」「気持ちよくなるお薬」と言ってはヘロインを注射していた20代の母親とその交際相手が断罪された。 またフロリダ州のヘロイン依存の夫婦から3歳の兄と1歳の妹が保護されたが、室内は不潔で悪臭に満ち、オムツ姿の兄は言葉を発しない。バスタブで生まれ文具のハサミでへその緒を切ったという妹は、健康診断はおろか役所への出生届も行われていなかった。
出典:http://wnep.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)