結婚生活に必要なモノ、それは妥協。これができないと、その結婚生活は苦しいものになるだろう。しかし人には"どうしても妥協できない部分"というのがある。そのポイントが互いに重なり意見が分かれてしまった場合、夫婦の関係はヤバくなる。
先日の発言小町へ投稿したのは、「部屋の趣味が違う」ばかりに、結婚話が進まなくなったという女性。4年間順調に付き合っていた遠距離恋愛中の彼氏とそろそろ結婚、というタイミングで、インテリアの好みの違いが発覚した。(文:みゆくらけん)
「私の家を好きにして何が悪いの?SNSでも評判良いのに」
彼氏はシンプルな部屋を好むが、投稿者はDIYにハマっていて雑貨をたくさん飾り立てる。部屋に来た彼氏が新居も同じようにするのかと尋ねてきたので、「飾るよ」と答えたら、「俺は前みたいにすっきりした部屋のほうが好きだったよ。結婚して子供が生まれたら、こういう小物とか危ないし、瓶とか電球を床に置くのもすごく危ないよ」と言われた。これに反発し、
「じゃあやめろって言うの?私の家を好きにして何が悪いの?SNSでも評判良いのに」
と自分の趣味を受け入れてくれないことに思わずキレてしまったのだとか。彼氏は「新居は○○ちゃん(投稿者)の家でもあるけど、俺の家でもあるんだよ?もっと歩み寄ろうよ」と怒って帰ってしまったという。
「その後も両実家へ挨拶に行ったり、何事もなく過ごしてはいますが、部屋探しの話題が全然出ません。彼は結婚を先延ばしにするつもりなんでしょうか?」
投稿者のこの問いかけに、集まったコメントはほとんどが「でしょうね」。先延ばしどころか結婚自体がナシになりかねないという意見も多い。中には「ちっちゃい男」「そんな程度でウダウダいう男、面倒くさくない?」という声もあったが、ごくごく一部。大多数の人が投稿者の主張を「ワガママだ」と捉えている。
メルヘンなお家に暮らす旦那さんの「尻にしかれてます」感
特に多く上がったのが「結婚というものをわかっていない」という声。「結婚するということは、他人と生活を共にするということ。自分の生活に彼を引き入れるんじゃないのですよ」というお叱りの声を筆頭に、
「好みじゃないインテリアに囲まれて暮らすストレスは尋常じゃない」
「あなたの『趣味を理解してくれない』より、 彼の『こんな部屋では暮らせない』に私は同意」
と彼氏を擁護する声が集まった。
確かに部屋の趣味って「たかがインテリア」だとは思わない。意外に重要な問題だったりする。どちらか片方が部屋に全くこだわりがなく、ただ暮らせさえすれば良いと考えている場合は問題ない。
しかし互いがそれ以上のプラスアルファ的な価値を部屋に求めていると、ぶつかってしんどい。妥協できない部分が重なるとキツい。投稿者が好む「手作り感溢れるゴチャゴチャしたカワイイ家」は彼氏にとっては居心地が悪い。そんな空間が生活の拠点になるのは堪え難いのだろう。
「一時期フレンチカントリーに憧れてDIYを本格的にやった事がある」とコメントを寄せた人は、当時を振り返り「思い出せばひとり浮かれていた」と語る。夫には自分の部屋があったため逃げ場があったが、「もしなかったら帰宅してもくつろげなくて大変な方向に行っていたかも」と反省している。
また、SNSでの評判を持ち出し盾にしていることについても非難の声が出ていた。
「『SNSで評判良い』ってあなた、浮かれるのにも程がありますよ。みんな心の中で『あーあ』と思っていてもとりあえずイイネですよ」
普段、たいていの場合は「男だったらそれぐらい受け入れてあげてヨ派」の筆者も、今回のケースは彼氏を擁護する。
だって、テレビとかでたまに見るやたらメルヘンな家で暮らすおっさ……じゃなくって旦那さんの「尻にしかれてます感」て凄いものがあるな、と。自分ちのはずなのに場違い感ハンパないあの感じ、寛大で柔軟というより「家の中の立場が弱いんだろうな」と思わずにいられない。