マクラーレン・ホンダF1チームのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、今年初のF1合同テストでのパフォーマンスは期待外れであり、開幕戦までに目標とする状況に到達することはできないだろうと語った。
F1テクニカルレギュレーションが大きく変更されたことを浮上するチャンスととらえ、マクラーレンは期待を抱いてプレシーズンテストに臨んだが、前半2日間にパワーユニットのトラブルが発生、走行時間を大きく失った。後半2日間は周回を重ねることができたものの、タイムは下位にとどまっている。
開幕戦オーストラリアGPまでに、残るテスト日数は4日間しかなく、マクラーレンは厳しい状況であるとブーリエは認めた。
「あまりいい状況ではない。示したいと思っていた(パフォーマンス)レベルには全く届いていない」とブーリエ。
「十分に走ることができず、走った時にも必ずしもいいパフォーマンスを発揮していたわけではない」
「それでもある程度の走行距離はカバーできた。マシンに関して作業を始め、挙動について理解し始めている」
マクラーレンが4日間で走った合計距離は、メルセデスやフェラーリの半分以下であり、10チーム中9位にとどまった。
あと4日間のテストではチームが計画していた作業すべてをやり終えることはできないと、ブーリエは認めた。
「失った時間を取り戻す方法はない。知りたいことのリスト項目の優先順位をつけ直し、本格的な作業に入る必要がある」とブーリエ。
「残念だが、シーズン序盤は、(グランプリ中の)金曜を、ここでやるはずだった作業のテストに当てることになるだろう」
「失った時間を取り戻すことは不可能なのだ。時間をロスしたら、埋め合わせることはできない」
一方、ブーリエは、マクラーレンのシャシーに限ればパフォーマンス上の目標をほぼ達成したと主張、今年チームが成功できるかどうかはホンダの状況にかかっていると示唆した。
2017年シーズンに向けた目標について聞かれたブーリエは「どういう面での目標かによる。我々マクラーレンが設定した(パフォーマンス上の)目標については、ほとんどすべて達成した」と答えた。
「ただ、コース上での目標は違う。今週のテストから見て、ホンダが少し状況を立て直すのを待つ必要がある」