社会人になってからも、実家暮らしを続けているという人も多いのではないだろうか。生活費を格段に抑えることができるので、「気楽なパラサイトシングル」などと揶揄されることもあるが、それなりにストレスはあるようだ。
ガールズちゃんねるに3月2日、「実家暮らしのストレス」というトピックが立てられた。大学時代は1人暮らしを満喫していたという投稿主。春からUターン就職するため、久々に実家に戻ってきたというが、「すでに実家暮らしのストレスを受けていて、これから不安でしょうがない」という。
例えば、「過干渉な毒親ということもあり、思いっきり泣きたくても家族に聞こえてしまうので、枕にうずくまって泣くしかな(い)」のもストレスだ。しかし、大学の奨学金を返済しなければならないため、しばらくは実家を出られそうにない。
「実家に甘えられる分、何かしらデメリットもあるに決まってるじゃん!」
この投稿に対して、「朝ごはん食べないだけで心配されるしそのために無理するの面倒」など実家暮らしの煩わしさに共感する人もいた。
しかし残念ながら、投稿主への厳しい意見も相次いだ。もう社会人なのだから、文句を言うくらいなら家を出て自立すればいいというのだ。
「実家暮らしなのに文句言えること自体が贅沢」
「そりゃ実家に甘えられる分、何かしらデメリットもあるに決まってるじゃん! 社会人なのに実家に住まわしてもらって文句まで言うなんて自立できてない証拠だよ」
中には、「じゃあ実家出れば?私だって奨学金払いながら一人暮らししてるよ」と結構キツイ人も。投稿主と同じように、奨学金の返済を抱えていながらも、実家を出て一人暮らししている人もいるのだ。
ここまで厳しい口調ではないが、実家があることのありがたさを冷静に説く人もいる。
「正直住める帰れる家があるのは有難い事だと思いますよ。私は無いのでストレスもあるでしょうが、いざという時に帰れる家があるのは大切な事です」
甘えられる実家があるだけいい、投稿主は自立していないとさんざんな言われようだ。
初任給20万円では生活費18万3千円+3万円の奨学金返済は無理
苦労している人が、実家にパラサイトしながら文句を言う投稿主を批判したくなる気持ちもわからなくもない。しかし初任給で生活費と奨学金の返済分を賄うのは簡単なことではない。愚痴を言いながらも実家に依存してしまうのは仕方がないのではないか。
厚生労働省の調査によると、大卒の女性の初任給の平均は20万円。
一方、25歳の単身者が1か月の生活に必要な額は額面で22万8853円という調査もある。ただしこの試算には、医療費や被服代などは入っていない。奨学金の返済額は、毎月いくら借りていたのかにもよるが、1万円~3万円程度が一般的のようだ。
もちろん初任給も企業によって異なるし、生活費も人によって異なってくるだろう。それでもやはり初任給で自立するのは厳しいのが現状だ。経済的な自立を促すためにも、貸与型の奨学金を充実させたり、初任給を上げたりしていく必要もあるだろう。