ハースF1チームは初のオフシーズンテストでもブレーキの問題に直面しており、参戦初年度だった昨シーズンに発生していた根深い問題が、完全には解決していないことを認めた。
バルセロナで行われていたテストで、チームは2017年型のマシンで良いスタートを切り、確かなラップタイムを刻んでいた。しかしテスト期間中、まったくトラブルが発生しなかったわけではない。
ブレーキはハースにとって、最大の悩みの種となっている。ブレンボ製のブレーキディスクとパッドから安定的なパフォーマンスを引き出すことに苦労し、ドライバーの自信に影響を与えている。チーム代表のギュンター・シュタイナーは、この件を以下のように説明する。
「ブレーキの問題は、完全に解決できてはいない。最大の問題点は(パフォーマンスに)一貫性がないことだ。つまり、ときにはドライバーが非常に満足できるブレーキとなるが、別のセットでは不満が出る。そして多くのタイムを失うことになるんだ」
「影響が出るのはタイムだけではなく、ドライバーが自信を失うことにもつながる。新しいブレーキを装着すると、(パフォーマンスに対して)自信を得るということを、やり直さなければならなくなる。この問題は、まだ解決できてはいない」
「火曜日(テスト2日目)と今日(最終日)には良いブレーキだったのに、昨日(3日目)のものはダメだった。これは、我々の抱える問題のひとつだ」
昨シーズンのハースにもブレーキのトラブルは頻発しており、チームは別サプライヤーであるカーボン・インダストリー(CI)の製品を、ブラジルGPで試している。完璧に満足のいくシステムを追求するため、シュタイナーはCI製ブレーキのさらなるテストをシーズン序盤に計画していることを明らかにした。
「(CI製ブレーキに)一貫性があるかどうかは、まだ十分にテストできていない。昨シーズンに試してはみたものの、結論には至らなかった。結論を出すのが遅れているので、今季のためのテストをする必要がある。ディスクにより厚みがあるため、新しいブレーキを製造しなければならないのだが、それがまだなんだ」
「今後、試してみる。いつ、どのレースで装着するかは、まだはっきりとは言えない」