3月4日に開幕した鈴鹿サーキットの『2017モータースポーツファン感謝デー』にミカ・ハッキネンが来場。トークショーを行ない、会場を盛り上げた。
“フライングフィン”とも呼ばれるハッキネンは現役時代、マクラーレンF1などで活躍し、1998~99年には2年連続でドライバーズチャンピオンを獲得。99年のF1日本グランプリでは鈴鹿で優勝を果たしている。
そんなハッキネンが鈴鹿を訪れるのは16年ぶりということもあり、グランドスタンドには大勢のファンが駆けつけた。
そのファンの多さに「F1現役時代とまったく変わらないくらい、大勢のファンが来ていて驚いた」とハッキネン。
「みなさんと再会することができて嬉しいよ。それに、このイベントで素晴らしいクルマやバイクの数々を見ることができて、僕自身も幸せだ」
こう語るハッキネンはスペイン・バルセロナで行われたF1合同テストの3日目に現地を訪れたと言い、「今回はドライバーやメカニックなどに笑顔が多かったのが印象的だった。どのチームも全開で走れていたようだね」とコメント。
また、今年のF1レギュレーションでは、マシンやタイヤがワイドになるなど外観が大きく変化している。この新型マシンを間近に見たハッキネンは「F1は信じられないくらい速い。今年(のF1)も絶対に面白くなる」と太鼓判を押した。
このトークショーには、ジャン・アレジとジュリアーノ・アレジ親子も登場。アレジ親子、ハッキネンの3名が顔を揃える貴重なシーンが見られた。
ジャン・アレジは「ミカ(・ハッキネン)を初めてサーキットで見た時は、そのルックスに驚いたよ(笑)。金髪で格好よかったからね」と、現役時代にハッキネンへ抱いた印象を明かす。
「しかも、かっこいいだけじゃなくドライバーとして速かった。素晴らしいドライバーだと思うよ」
一方のハッキネンも「ジャンは画になる走りをするドライバー。オーバーテイクも激しく、いつ見ても目を奪われるドライビングだった」と語ると、ジャンが笑顔で握手を求める場面もあり、トークショーは終始、和やかなムードで行われた。
その後、アレジ親子はフェラーリF1マシンでのデモランへ。ジャンは2006年のF1を戦ったフェラーリ248 Fに、ジュリアーノは1967年シーズンのフェラーリF187に乗り込んだ。
スタート早々、ジャンはアクセル全開で1コーナーへ。その後も周を重ねるごとにペースを上げて、レイトブレーキで1コーナーへ飛び込むなど、現役時代を思わせる走りでファンを魅了した。
なお、今回デモランには参加しなかったハッキネンは「来年、(モータースポーツファン感謝デーに来場する)機会があれば、乗ってみたいと思うフェラーリマシンが無いわけじゃないんだ」とコメント。来年以降のファン感謝デーへの来場、そしてデモランへの期待をにじませた。
このミカ・ハッキネンによるトークショーは明日5日(日)も開催予定。久しぶりに鈴鹿を訪れたハッキネン、そしてアレジ親子との軽妙なトークは、F1ファンならずとも必聴だ。