バルセロナ・テストでピレリのF1ウエットタイヤを試したハースのロマン・グロージャンが、フルウエットは大きく進歩したと高い評価を与えた。ただし、新しいインターミディエイトは、ダメになるのが早すぎるとも述べている。
今年最初のプレシーズンテストの最終日に、ピレリは数回にわたって路面に水を撒き、悪天候をシミュレートしてレインタイヤのテストを行った。
人工散水のため、コース上の水量を一定に保つのは困難だったものの、グロージャンは新しいウエットタイヤについて十分に学ぶことができたし、その性能に好印象を得たと語っている。
「とても興味深いウエットテストになった。昨年と比べると大きく進歩している。リヤタイヤがひどくオーバーヒートすることもなく、温度は安定していた。ウォームアップも悪くなさそうだったよ」
「インターミディエイトは、1周だけならすごくいい。だけど、その後はダメになるのがちょっと早すぎるように思った。その点では、まだ少し改良が必要だ」
「でも、全般的には、昨年の終わりの時点と比べると、かなり良くなっている」
一方、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグは、やはり人工的な散水では限界があると感じたようだ。日が当たるとすぐに路面が乾き始めてしまうのだ。また、現状では新車のスペアパーツに限りがあることから、チームもトリッキーなコンディションでクルマを走らせることには、あまり乗り気ではなかったと付け加えた。
「理想的なコンディションではなかったと思うけど、とりあえず(新しいウエットタイヤを)試すことはできた。ただ、それほど長い距離は走らなかった。彼ら(ピレリ)が水を撒いて路面を濡らしても、すぐに乾いて、インターミディエイトの方がいい状態になってしまったからだ」
「僕はフルウエットで1ラン、そしてインターで1ランを行って、クルマがどう反応するかを確かめた。その点ではいいテストができて、僕も満足している」
「ただ、このプレシーズンテストの時期に濡れた路面でクルマを走らせるのは、チームにとっては少しばかりリスキーなことだ。まだスペアパーツも十分にはないから、そのあたり(メリットとリスク)のバランスを考えないといけない」
「アクアプレーニングについては、あまり踏み込んだテストはできなかった。それは実際のレースの週末にならないと分からないと思う」