メルセデスに加入したバルテリ・ボッタスは、F1チーム間での移籍は当初の予想よりも「大仕事」であったと考えている。
引退したニコ・ロズベルグの後任として、この冬からメルセデスに加入したボッタスだが、これまでのF1キャリアで所属したチームはウイリアムズのみ。バルセロナで行われた初の合同テストでは全体をとおして上位に位置し、3日目にはウルトラソフトタイヤで1分19秒705のトップタイムを記録した。
ボッタスは、チームにうまく順応していると主張する一方で、そのために多くの仕事に取り組んできたことを認めており、次のように語っている。
「日がたつにつれて居心地が良くなっているのは間違いないし、日々チームの一員だという自覚も増してきている。僕としては、すでに良い気分で過ごせているよ。たとえば今朝(チームに)到着して、朝食を取るということが普通にできる。そういうことを心地良く感じているんだ」
「僕がやるべきことは、まだあると思う。チームを変わるということは、当初思っていたよりも少しだけ大きな仕事だったかもしれない。でも乗り越えられないハードルではない。乗り越えることはもちろん可能だし、(1月の)発表のときから、すべてのことに慣れるように全力で取り組んできた。だから、いまのところすべてがスムーズに進んでいる」
「来週、僕たちは大きな進歩を遂げると確信している。メルボルンの前にファクトリーに戻る時間もあるので、エンジニアとすべてを分析して、準備を整える自信がある。メルボルンまでに、僕は完全にチームの一員になっているだろう」
メルセデスで初めてテストに参加するにあたり、順応しなければならなかった具体的な違いとは、どのようなものだったのだろうか。これについてボッタスは、次のように答えた。
「今週(のテスト)だけではなく、ファクトリーでも気がついたことがある。それは報告やミーティングといったシンプルな作業や、マシンをセッティングする際の様々なチェックリストに対して、チームがどのような姿勢で取り組んでいるかだ」
「コース上でのチームと行うコミュニケーションを、すべて完璧にするには時間がかかりそうだ。あとはチームスタッフの名前を覚えること。ブラックリーには800人以上ものスタッフがいるんだ!」
ボッタスは、2017年シーズンの大幅なレギュレーション変更を考えると、メルセデスへの移籍のタイミングは「良い時期だった」と思っている。しかしハミルトンはチームを知り尽くしており、これが絶対的なアドバンテージになることを認めた。
「彼はこのチームで長い年月を過ごしている。チームがどう仕事をするかを、正確に理解しているんだ。彼は初めて新車を走らせた後、マシンの挙動は昨シーズン型とほとんど同じように感じるとコメントしていた。もちろんグリップの増加や、(車体が)少し大きくなったことも感じ取っていたけれど」
「それでも新しいチームに加入するのなら、たとえば昨年とかではなく、このタイミングがよかったと思っている」
ボッタスは、ハミルトンから学びたいという強い思いがあることを付け加えた。
「新しいチームメイトからは、常に何かを学ぶことができる。ルイスは、僕が注意深く観察していくドライバーになる。そうしないなんて、ばかげているよ。でもチームには他にも(ルイスと)同様にとても頭のいいスタッフがたくさんいて、彼らからも多くを学ぶことができると思う」