昨年後半にラウンチされ、今季は北米の2大モータースポーツ・シリーズにパイロットモデルを投入するとアナウンスされている新型アキュラNSX GT3。そのうち、SCCAピレリ・ワールドチャレンジ(PWC)に参戦する2台のマシンカラーリングが披露された。
3月1日に公開されたニューカラーリングは、長年PWCに参戦し、IMSAスポーツカー・チャンピオンシップのマイケル・シャンクレーシング(MSR)と並んで、アキュラのワークスチーム的存在となっているリアル・タイム・レーシング(RTR)伝統のカラースキームを採用。
チームが“squircles(スクワークルズ)”と呼ぶ、スクエア(四角)とサークル(円)を組み合わせた楕円形モチーフが随所に採用され、チームカラーでもあるブルー、ホワイト、オレンジの組み合わせで彩られた。
このPWC向けNSX GT3のデザインワークを担当したのは、MSRの2台のカラーリングも仕上げたアキュラ・エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターのデイブ・マレク氏で、これまでRTRが走らせていた『アキュラTLX GT』を意識したカラースキームを採用したという。
RTRの43号車をドライブするのは、PWCで3勝を記録しているライアン・エバーズレー。カラーリングはホワイトのノーズ部分からグレーのグラデーョンを経てリヤエンドにかけてブルーに変化する処理に。
対してNSX GT3の開発ドライバーでもあるオランダ人、ピーター・コックスがドライブする93号車は、カラーパターンが反転された色味となっている。
どちらのマシンも“スクワークルズ”に加え、1990年代以来すべてのアキュラ製レーシングモデルの特徴として採用されてきたオレンジが、ワンポイントカラーとして効果的に配色された。
このカラーリングについて、アキュラのモータースポーツ活動を統括する北米ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)のプレジデントを務めるアート・セントシアーは「(1月の)デイトナ24時間に参戦したMSRの2台が熱狂的に迎えられたように、PWCでも同様のリアクションが得られるだろう」と自信をみせた。
「我々のファンはNSXのチャレンジをつねに熱意を持って迎えてくれる。このマシンなら、見た目とパフォーマンスの双方でファンを喜ばせることができるだろう」
「これでアキュラ・プレシジョン・クラフツ・パフォーマンスを代表するふたつのアイコンが、北米の2大シリーズに揃ったことになる。RTRの歴史を踏まえつつ、2017年が成功の年になることを願っている」
今季のPWR開幕戦は、フロリダ州セントピータースバーグで3月10~12日にかけて開催される予定だが、このトラックは15年にエバーズレーが『アキュラTLX GT』のデビューウインを決めた縁起のいい場所ともなっている。