スペインのカタルニア・サーキットで行われた2017年第1回F1合同テスト最終日は、フェラーリのキミ・ライコネンがレッドブルのマックス・フェルスタッペンを上回りトップタイムをマークした。
テスト最終日となるバルセロナのコースは、セッション前に水が撒かれたことで路面の状態が変わり、データ取得に役に立つ走行時間が減ることになった。
午後のウエットコンディションでは路面が乾き始めるまでコースに出るチームは少なかったものの、メルセデスのバルテリ・ボッタスは路面がスリックタイヤ向けに十分乾くまでの間、積極的に周回を重ねている。
フェルスタッペンは午後のセッション中盤に、午前中のトップタイムを塗り替え、終盤まで首位を維持。しかし、ライコネンがセッション終了間際に行ったソフトタイヤのアタックで、再びトップタイムが更新されている。
最終的に、ライコネンが1分20秒872のタイムで、レッドブルにコンマ897秒の差をつけた。
メルセデスは今回の合同テストで初めてトラブルに見舞われ8位という結果に終わった。
電気系統の不具合を修理するため、ルイス・ハミルトンは午前中走行することができなかった。マシンは昼休みに入る直前に準備が整い、ボッタスはわずかでも走行時間を重ねるためコースに送り出された。
テスト終盤、ボッタスが68周を走行したところで、エンジニアがデータに気になる箇所を見つけたため、メルセデスは早めに走行を切り上げることになった。
ルノーのジョリオン・パーマーは午後にニコ・ヒュルケンベルグからテストを引き継ぎ、終盤にソフトタイヤで3位のベストタイムを記録した。
ハースのロマン・グロージャンとザウバーのアントニオ・ジョビナッツィは、ふたりとも午前中のウエットコンディション下でも走行したが、テスト終盤にそれぞれ4位と5位のタイムを記録した。
ジョビナッツィはウルトラソフトタイヤで走行して一時的に4位になったが、グロージャンが最後の15分になってスーパーソフトに履き替えベストタイムを記録したため、順位がひとつ下がった。グロージャンはその日118周を走行している。
セルジオ・ペレスはスーパーソフトタイヤで走行し午後のセッション中盤に3位のタイムを記録した。2017年仕様の耐久性の高いタイヤをうまく使い、まずまずのペースで周回を重ねたが、他のチームがタイムを改善したため、チェッカーフラッグを受けた時は6位になっていた。
7位はマクラーレンのストフェル・バンドーンで、ウルトラソフトタイヤを使用し、チームメイトのフェルナンド・アロンソが同じタイヤでテスト3日目に出したタイムよりも、コンマ022秒遅れでテストを終了した。
トロロッソは、午前中にダニール・クビアトが1周を走れただけという、彼らにとっては忘れたい1日となった。
チームはクビアトとカルロス・サインツJr.のふたりが午後に少しでも走れるようルノーのパワーユニットを取り替えることにしたが、結局STR12がガレージから出てくることはなかった。
ウイリアムズは、テスト3日目にルーキーのランス・ストロールがFW40でクラッシュした時の損傷が残っており、テスト最終日は走行することができなかった。
バルセロナでの第2回合同テストは3月7日火曜日に始まる。