国立大学の前期試験が終わり、高校の卒業式を終えたという声もちらほら聞こえる今日この頃。自分の受験生時代を振り返っている人もいるのではないだろうか。
そんな中、3月1日に放送された「さんまの東大方程式」での東大生の発言が話題を呼んでいる。文科二類2年生の男子学生が語った、
「先生からの宿題を真面目にやって満足しているような人は受験に失敗する」
というものだ。
「宿題は真面目にやる必要はない」という意味ではない
この発言場面のキャプチャが「ハイ今自称進学校が死んだ」という文言と共にツイッターで拡散され
「不真面目スタイルは正解だったなW」
「東大生がこういってるんだ、宿題そんなに必死になってやらなくたっていいじゃないか」
と、宿題を真面目にやっていないことを正当化したい高校生たちから、好意的なコメントが集まっていた。
しかし実際の放送を確認すると、発言者の意図はそうではないことが分かる。発言者の東大生は、その後にこう続けていた。
「宿題って教師の自己満足。指導方法の改善を考えないようにするために生徒に宿題を出して、返ってきたものをチェックするのを仕事にしたいがために出しているんだと思うんですよ。(仕事を)やってる感っていうのを教師は求めてる」
と推察。教師は仕事の一環として宿題を出しているだけだ、というのだ。また、
「分かっていないところは個人個人違うのに、一緒に宿題を出しても……」
と、画一化された宿題は学力向上に繋がらないと指摘。前者の真偽は置いておくにしても、後者には納得できる。
ツイッターでは、
「『先生の宿題を真面目にやって満足してる奴』の反対は『先生の宿題を真面目にやるだけでは満足せずそこから自主的に発展させていく』だからな??勘違いするなよ?」
と呟く人もいたが、まさにその通りである。宿題をないがしろにしてもいい、という意味ではない。
一方で主席合格者は「結局みんな自慢話しているだけ」と冷静に分析
番組ではこの他にも、受験に対する一家言が披露された。経済学部3年の女子学生は
「数学や英単語など基礎を固めるのが大事なのに、簡単に勉強して点が取れる日本史や世界史で『俺は満点だ!』『1番だ!』と言っているような人は、2年後に痛い目を見る」
とばっさり言い切る。文科一類1年の男子学生は「辞書を丸暗記するのは無謀」と、自らの失敗経験をもとにアドバイスしていた。一方で、こうしたやりとりを横目に見ていた文科一類の主席合格者は
「結局みんな自慢話しているだけ。先生の話は一応聞いているし、自分でも勉強している。受験には運もある。その3つの要因のうち、どれが一番強かったかを勝手に話しているだけ」
と、冷静な分析をしていた。