セバスチャン・ベッテルは、前の世代と比べて高いグリップを持つ2017年の新型F1マシンが「何もかも解決してくれる」と考えている。
フェラーリが、バルセロナで開催中のF1合同テスト3日目において、傑出したチームであったことはほぼ間違いない。ベッテルはソフトタイヤを履いていたもかかわらず、ウルトラソフトで走ったメルセデスのバルテリ・ボッタスに0.2秒差にまで迫っていた。2016年型のフェラーリと比べて、今季のマシンは何が印象的かと聞かれたベッテルは、次のように述べている。
「ドライバーの観点からは、すべてが良くなっている。ブレーキキングとコーナリングが改善し、グリップが高くなった。低速コーナーのような、ダウンフォースの効果が間違いなく小さいときでも、タイヤからのグリップが多く得られる」
「まるでアスピリンみたいに大きな効果があって、何もかもを解決してくれる。別の動物か、怪物みたいたものだから(2016年型と)比べるのは難しいね」
今週、これまでのところは強さを見せているフェラーリだが、ベッテルはテスト日程の序盤は「もっとうまく進められたはずだ」と考えている。
「みんな狂ったように攻めて走っている。僕らの前には仕事が山積みだ。3日間で良い結果が出せたけれど、もっとうまく進められていてもよかった。それでも、まずまずの周回数をこなすことができた」
「改善すべき部分は、まだたくさんある。冬の間の僕たちは重要なことにだけ焦点を合わせるようにして、静かに過ごしてきた。ここでも同じことで、自分たちの仕事をしにきている。今の時点で、こなすべき多くの項目があり、とても長い課題のリストができあがっている」
新規則がもたらした効果によって、ドライバー全員が新しいマシンの第一印象に満足しているとベッテルは予想する。また、ラップタイムばかりが注目を集めがちだが、テストではより重要なことが進行中であるとの考えを述べた。
「昨シーズンより良い感触が得られているけれど、誰もがそう言っていると思う。ドライバーとしては、速く走れて常に攻められるのはうれしい。他が何をしているかについては、それほど注意を払っていなかった」
「みんなが1周のタイムにばかり目を向けているけど、より重要なのは1日を通して何が起きているのかということ。それを読み取るのは難しいだろうね」