スペインのカタルニア・サーキットで行われた第1回F1合同テスト3日目、ウイリアムズのランス・ストロールは前日に引き続き、再びクラッシュを喫した。そのためチームは2日連続で走行を切り上げることになり、最終日に走れるかどうかも定かではない状況だ。
ルーキーのストロールはテスト2日目、ターン9でスピン。ピットに自力で戻れたものの、FW40のフロントウイングにダメージがあり、ファクトリーでの修理が必要になったためその日の走行は中止となった。
無事にテスト3日目に走行をスタートできたストロールだが、ランチタイム直前にコースオフ。さらに午後のセッション終盤にはターン5出口でスピンし、バリアにヒット、左フロントサスペンションとフロントウイングにダメージを与えた。
ウイリアムズはスペアパーツが不足している状況で、テスト最終日に間に合うように修理できるかどうか、調査を行っている。
「マシンの左側にダメージがあった。詳しく見ているところだ」とパフォーマンスエンジニアリング責任者のロブ・スメドレー。
「どの程度ダメージがおよんでいるのか、今後への影響はどのぐらい出るのか、まだ正確に判断することはできない。判断するにはもう少し時間がかかる」
「(テスト最終日の木曜に走れるかどうかは)分からない。しかし全力を尽くすつもりだ。テストの一日はとても重要だからね」
ストロールが2日間で3回のスピンを喫したことに注目が集まっているが、批判するようなことはしたくないとスメドレーは言い、彼のスピンは「ミスとすら呼べない」として、最後のクラッシュはタイヤの特性の影響が大きいとの見方を示した。
「タイヤが少しスナッピーだとフェリペ(・マッサ)もランスも言っている。それに慣れる必要があるだろう」
「しっかりしたタイヤではあるが、非常にトリッキーになることがある。ランスは冷えたミディアムタイヤで走っていた。大量に燃料を積んでいたアウトラップだった。それでタイヤをコントロールできなかった」
「このことに関してランスには非がない。被害を被った側だ。わずかにスライドしただけで、バリアに突っ込んでしまった。そしてマシンがダメージを負ったのだ。彼には責めるような点はない」
ストロール自身は、最後のクラッシュについて、何が起きたのか、現時点でははっきりと説明することはできないと述べている。
「プッシュしていれば、こういうこともある」
「今日はいい日だったが、こんなことが起きてしまい、ついてなかった。でも大きな問題ではないのだし、前に進むしかない」
「マシンに問題があった。僕はそういう状況における被害者のようなものだ」
「何があったのかを調査しているところだから、まだ正確なことは何も言えない。ああいうことが起きた。言えるのはそれだけだ」