2017年の『プリツカー賞』の受賞者が発表された。
今年の受賞者に選出されたのは、「RCRアーキテクツ」のラファエル・アランダ、カルメ・ピジェム、ラモン・ヴィラルタの3人。彼らは1988年に故郷であるスペイン・カタルーニャのオロットにRCRアーキテクツを設立し、再利用した鋼鉄やプラスチックといった近代的な素材も取り入れながら、土地の文脈や背景を意識した建築を手掛けてきた。代表作にフランスのLa Cuisine Art Center、スーラージュ美術館、スペインの幼稚園El Petit Comte Kindergartenなどがある。
同賞のスポンサーであるハイアット財団の会長トム・プリツカーは、「3人は公共施設や個人の建物から文化施設、教育施設まで幅広く手掛けており、土地固有の環境と密接に関連させている」と評価した。なお『プリツカー賞』を3人が同時受賞するのは今回が初だという。
『プリツカー賞』は、「建築界のノーベル賞」とも言われる建築賞。これまでの受賞者にはフランク・ゲーリー、レンゾ・ピアノ、レム・コールハース、ヘルツォーク&ド・ムーロンノーマン・フォスター、ザハ・ハディドらが名を連ねており、日本人では丹下健三、槙文彦、安藤忠雄、妹島和世と西沢立衛、伊藤豊雄、坂茂が受賞している。