フランスに拠点を置くエンジンコンストラクターのメカクロームは、2018年からWEC世界耐久選手権にマニュファクチャラー参戦するジネッタにエンジンを供給する。
1958年に創立された老舗スポーツカーメーカーのジネッタは、18年シーズンへ向け、17年から採用された新LMP1レギュレーションに準拠したシャシーの製作を進めている。
ジネッタは以前から、エンジンサプライヤーとしてメカクロームと協議中であることを明らかにしており、今回この交渉が結実した形だ。
同社にエンジンを供給するメカクロームは30年以上に渡り、ルノー・スポールとの関係を通してF1に関与してきた経験を持つほか、16年からはGP3にエンジン供給を行っている。
ジネッタのテクニカルディレクター、ユアン・ボールドリーは「LMP1プログラムのエンジンサプライヤーとして、メカクロームを迎えたことを嬉しく思う」と語っている。
「お互いに、LMP1への参戦を絶好のチャンスだと捉えている。今年、ともに働くことを楽しみにしている」
メカクロームでモータースポーツマネージャーを務めるブルーノ・エンゲリックも「ジネッタとともにLMP1という新しい挑戦を始めることが待ち遠しい」とプロジェクトへの意気込みを明かした。
「互いの拠点を訪れて、両社がこのプロジェクトへ並々ならぬ情熱を注いでいると痛感した。どういった成果が生まれるか楽しみだよ」
なお、メカクロームが供給するエンジンのスペックなどは公開されていないものの、すでにダイナモで作業を進めており、耐久試験もクリアしているという。
一方のジネッタもシャシーのCFDテストを開始しており、今月中にもプライベートチームへプロジェクトの概要を公開する予定だ。