スペインのカタルニア・サーキットで行われた2017年第1回F1合同テスト3日目は、メルセデスのバルテリ・ボッタスがトップタイムをマーク。しかし、この日もっとも注目を集めたのは、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがソフトタイヤで出したタイムだった。
ボッタスは午前中にウルトラソフトタイヤでベストタイム1分19秒705を記録。一方、ベッテルは午後にソフトタイヤでボッタスよりコンマ247秒遅れのタイムを記録した。
ベッテルは大部分の時間をピレリのミディアムタイヤで走行し、昼休みから1時間半後にベストタイムを出した。
しかし、残り9分を残すところでベッテルはフィニッシュライン近くで停止して赤旗が出てしまい、早めのテスト終了となってしまった。
ルイス・ハミルトンは午後にボッタスからテストを引き継ぎ、フルレースシミュレーションを実施。ミディアムタイヤとソフトタイヤを使用し、ソフトタイヤで1分22秒175のベストタイムを記録した。
しかし、ハミルトンの走行は2度の赤旗で中断されてしまった。最初はトロロッソのカルロス・サインツJr.がターン4でコースを外れたとき、2度目はその数分後にウイリアムズのランス・ストロールがクラッシュしたときである。
ストロールはテスト2日目にスピンを喫してテストの中断を余儀なくされ、3日目も昼休み前に中断があった。その日、ストロールはターン5の出口でコースアウトし、バリアに衝突。ウイリアムズFW40のフロントエンドを損傷し、その週3度目の赤旗の原因になってしまった。
このクラッシュが原因でウイリアムズは2日連続でテストプログラムを早めに切り上げることになってしまった。
ベッテルは、テスト終了間際に自身の赤旗があったものの、その日の最多周回となる139周を走行し、続いてザウバーのマーカス・エリクソンが126周を走行している。
ハミルトンは95周を走行し、メルセデスの3日目の合計周回数は170周となった。
ダニエル・リカルド(レッドブル)とジョリオン・パーマー(ルノー)は午前中に出したベストタイムでそれぞれ3位と4位に、ニコ・ヒュルケンベルグはR.S.17のテストを引き継ぎ、残り30分を残すところでソフトタイヤで1分21秒791を記録。ルノーのドライバー2名とも、トップ5に入るタイムをマークした。
マーカス・エリクソン(ザウバー)とロマン・グロージャン(ハース)はソフトタイヤを使用しそれぞれ6位と7位、ハミルトンとストロール、マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソがあとに続いた。
アロンソは初日にMCL32のホンダのパワーユニットのトラブルがあったものの、テスト3日目はスムーズな走行を楽しむことができ、72周を消化している。
アロンソのベストラップは午後の中盤に入ってからウルトラソフトタイヤで出した1分22秒598で、ボッタスが午前中にウルトラソフトで出したタイムに2秒893及ばなかった。
10位以下はサインツJr.、フォース・インディアの開発ドライバーであるアルフォンソ・セリス、午前中のみ走行したトロロッソのダニール・クビアトが続いた。