引退宣言から一転、2017年もウイリアムズからF1へ参戦するフェリペ・マッサは、オフシーズンの間、フォーミュラE転向を視野にジャガーと協議していたことを認めた。
■フォーミュラE参戦は「選択肢のひとつだった」
マッサは昨年、16年シーズン限りでF1から退くと発表。これを受けてウイリアムズF1チームは育成ドライバーのランス・ストロールを昇格させ、バルテリ・ボッタスとのコンビで17年シーズンへ挑む予定だった。
しかし、メルセデス所属の16年王者ニコ・ロズベルグが突然の引退宣言をしたことにより、ボッタスがメルセデスへ移籍。これを受けてマッサは1年契約でウイリアムズへ復帰している。
そのマッサはオフシーズン中にフォーミュラE参戦を視野にジャガーと接触。2月上旬には走行テストに臨んだほか、一部では2017/18シーズンからの参戦で合意に至っていたとも報じられた。
この件に関し、記者から質問を受けたマッサは合意に至っていたという報道を否定。その一方で、ジャガーと協議していたことは認めた。
「(ジャガーからフォーミュラEに参戦することは)将来に向け、僕が考慮していた選択肢のひとつだった」とマッサ。
「契約を交わしたという報道を見たけど、あれは間違いだ。ジャガーと話をしていたのは確かだけどね」
■マッサ、2018年のF1残留に含み
ジャガーと走行テストに臨んだ件については、F1引退を撤回する前に決定していたことで、合意を尊重するために実施したと述べている。
「(F1引退後も)レースを続けたいと思っていた。フォーミュラEマシンを知るために、ジャガーとテストに臨んだんだ」
「テストは順調だった。(F1とは)まったく違うマシンだったし、ドライバーとしての心構えも切り替える必要があった」
「まったく違うカテゴリーのマシンをドライブすることで、いろいろ学ぶことができた」
こう語るマッサは、バルセロナテスト初日に103周を走り込み、3番手タイムを記録するなど好走。マッサ自身も“F1引退生活”を数週間過ごしたにもかかわらず、17年シーズンへの準備は万全だと語っている。
なお、2017年以降の活動について、マッサは「F1に留まる可能性もあるけど、現時点はまったく考えていない」と述べた。
「今は昨年と同じ心境なんだ。手応えや競争力があると感じて、いい機会に恵まれれば、来年もF1に留まるだろうね」