映画『全員死刑』が今秋に公開される。
2004年に福岡・大牟田で発生した強盗殺人死体遺棄事件で、被告である家族4人全員に死刑判決が下った「大牟田4人殺人事件」をモチーフにした同作。死刑囚である次男の獄中手記を鈴木智彦が書籍化した『我が一家全員死刑 福岡県大牟田市4人殺害事件「死刑囚」獄中手記』と、実際の事件をもとに、映画『孤高の遠吠』の小林勇貴監督が映画化する。
物語は、鬱屈した日々を送る兄弟とその家族が、近所の資産家一家が脱税して溜め込んでいる現金があることを知り、その金を強奪する計画を企むというもの。1人を殺害したことをきっかけに事態がエスカレートしていく様が描かれる。
主人公の次男・タカノリ役を演じるのは間宮祥太朗。長男・サトシ役を毎熊克哉、父役を六平直政、母役を入絵加奈子、タカノリの彼女役を清水葉月が演じる。また落合モトキ、藤原季節、鳥居みゆきもキャストに名を連ねている。
間宮は同作への出演にあたり「小林勇貴監督の初商業作品という挑戦に間宮祥太朗映画初主演という挑戦をぶつけてくる日活のプロデューサーさんはきっと未開の地が好きな冒険家か何かなのだろうとこれを書きながら改めて思っています。そんな冒険であり挑発でもあるこの作品を楽しみにしていてください」とコメントしている。
同作のプロデュースは、『冷たい熱帯魚』『恋の罪』『日本で一番悪い奴ら』などを手掛けた日活のプロデューサー・千葉善紀と、『東京残酷物語』『蠱毒 ミートボールマシン』などの監督作を手掛ける映画監督の西村喜廣が担当。
千葉は小林監督について「園子温、白石和彌に続く狂悪エンタメ監督は奴しかいない!!」と太鼓判を押しているほか、西村も「僕は、監督や特殊造型プロデューサーもやっている。でも、映画のプロデュースは本当に好きなやつしかやらない!小林勇貴はその一人だ!」と期待を寄せている。
また同作で商業映画デビューを果たす小林監督は「15歳未満から死に損ないの老人まで楽しめる最高のエンターテイメントになっています!ていうかよぉ、題名聞けばわかんだろ?全員死刑にしてやるよ!!」と意気込みを語っている。
■間宮祥太朗のコメント
この作品の話を聞いた時は期待も好奇心もありましたが、実在する事件の内容から緊張感と懐疑心も覚えました。小林監督の存在は存じ上げていましたが、『孤高の遠吠』という既視感のない革新的な映画を撮り、この凄まじい事件を映画にしようとしている監督にまず会いたいと思いました。実際にお会いして、何故撮ろうと思ったのか、如何にして撮るのかだけではなく監督が日々感じている怒りや喜びを聞き、その話している姿と眼差しを見てこの作品に主演で立つ決意が固まりました。
毎熊さん、六平さん、入絵さんと一家として過ごした時間はデタラメで滑稽な密度の濃いものでしたし、清水さんとの度重なるファイティングイチャイチャはとても楽しい掛け合いでした。そして凶暴なスケジュールと小林監督の聞いたことのない様な演出をものともしない(ある程度はしてたかもしれない)男気と女気を見せたスタッフの方々は本当に格好良かったです。小林勇貴監督の初商業作品という挑戦に間宮祥太朗映画初主演という挑戦をぶつけてくる日活のプロデューサーさんはきっと未開の地が好きな冒険家か何かなのだろうとこれを書きながら改めて思っています。そんな冒険であり挑発でもあるこの作品を楽しみにしていてください。この映画は風刺ではなく狂悪エンターテインメントです。
■小林勇貴監督のコメント
人生でいつか商業映画を撮ってみたい!いつかこの原作で撮りたい!その両方が1作目で1度に叶いました。あまりの過激さにyahooニュースのコメント欄が荒れるだけでは済まないと思います。世界中で炎上騒ぎが起きることでしょう!いいことです!15歳未満から死に損ないの老人まで楽しめる最高のエンターテイメントになっています!ていうかよぉ、題名聞けばわかんだろ?全員死刑にしてやるよ!!