モンスターエナジーNASCARカップは2月26日、開幕戦デイトナ500が行われ、40台中30台が何らかの形でクラッシュに絡む大混戦をカート・ブッシュ(フォード・フュージョン)が制している。
シーズン開幕戦でシリーズ最大の1戦であるデイトナ500。通常とは異なるレーススケジュールで行われており、現地20日に最前列につける2台が決定。23日には予選レースの『カンナム・デュエル』が行われ全グリッドが決定された。
また、NASCARでは今季から1レースを3ステージに分割するなど新しいレースフォーマットを導入されており、開幕戦ではステージ1とステージ2が60周、ステージ3が80周で争われた。
■ステージ1ではトヨタが勝利するも……
決勝日は雲一つない快晴となり、現地14時40分にレースがスタート。ステージ1では、昨年勝者のトヨタ・カムリ勢がステージ1の勝利を目指して早めにピットインする戦略に出る。
これが功を奏し、カイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)がトップでステージチェッカーを受け、ランキングポイント10点とチェイスから改称された“プレーオフ”に引き継げるボーナスポイント1点を獲得した。
続くステージ2でも、トヨタ勢は早めのピットインを敢行し、後方からドラフティングで追い上げる戦略を採る。
しかし103周目、カイル・ブッシュの右リヤタイヤがバーストしてスピン。これに後続のエリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)やマット・ケンゼス(トヨタ・カムリ)らが追突する多重クラッシュがあり、トヨタ勢有力ドライバーがステージ2の優勝争いから脱落してしまった。
ステージ2は、この混乱を避けたケビン・ハービック(フォード・フュージョン)がステージウイナーに輝いた。
■ステージ3も波乱の展開
そして迎えたステージ3では序盤から16台のマシンが絡む多重クラッシュが発生し、ケビン・ハービックやジミー・ジョンソン(シボレーSS)、デニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)が戦線離脱を余儀なくされてしまう。
また、ステージ中盤にも多重クラッシュがあったため、終盤トップと同一周回だったのはわずか15台となる。
しかし、残り2周でトップに立っていたカイル・ラーソン(シボレーSS)が燃料切れで失速。この隙を突いて2番手だったカート・ブッシュが首位に立つと、そのままチェッカー。NASCARで通算29回目の勝利を手にした。
トヨタ勢は終盤、マーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)がトップに付ける場面があったものの、ファイナルラップに燃料切れ。最終的に13位でレースを終えた。トヨタの最上位は今大会で現役を退くマイケル・ウォルトリップの8位だった。
モンスターエナジーNASCARカップ第2戦は3月5日、ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイで行われる。