「鶏の唐揚げにレモンをかけるか、かけないか」――。食の好みは人によってまちまちだが、ネットではしばしば議論になるテーマだろう。
2月中旬にも発言小町で、「唐揚げにレモンかけますか」というトピックが立った。トピ主は美容院で女性週刊誌を読んでいる際、400人中75%の人が「レモンをかけている」と結果が掲載された記事を読んだ。
トピ主は唐揚げに何もかけない派だが、外食する機会が少ないためこの結果に驚き、
「この小町でも同じ結果が出るのか?単純に知りたくなったので、皆様の唐揚げにレモン状況を教えてください」
と投げかけた。
レモンが「一緒についてくるから」という消極的な理由でかける人が多い
トピ主が読んだというのは、4日付けのNEWSポストセブン掲載の「唐揚げの本場・大分では唐揚げにレモンかけない派が多数」という記事だと思われる。唐揚げの「聖地」とも言われる大分県中津市や、発祥の地と呼ばれる宇佐市にある一部の店舗では、何もつけずにそのまま客に出すことが紹介されている。
発言小町へ寄せられた回答を見ると、調査結果と同様に「レモンをかける」という回答が目立つ。
「レモン、かけますよ。家での場合は市販で売っているレモン汁をかけます」
だが、「かける」と言ってもレモンが好きだからではなく、「ついてくるから」という理由が多い。
「掛けます。何故ならレモンが一緒に出てくるから(笑)あるなら掛けようか…位ですね」
「お店で頼んで、レモンが付いていたらかけます。自宅で食べるときはわざわざレモンを買いません」
お店で唐揚げを頼むと、くし形に切られたレモンが添えられていることが多い。特段こだわりはないが、「せっかく付いているのだからかけようか」くらいの気持ちのようだ。
雑誌に掲載された調査結果は「外食」での話のため、必ずしも参考にならないのではないかと疑問を抱く人もいた。
「400人中75%っていうのは外食の場合だと思う。それも、女性ならではのヘルシーアピール?」
レモンをかけるかは外食内食かで異なり、「家では、かけません。外では、かけます」「家での唐揚げでレモンはあり得ない」という声も出ていた。
日本唐揚協会は「かける前に一声かけるなどの配慮が必要」とレモンの扱いに言及
また、「かけない」という人の声も根強い。その理由としては、「みずっぽく なるからイヤ」など、唐揚げの衣のパリパリ感が弱まってしまうからだ、というものが多い。
「唐揚げは、あのカリカリの衣がおいしいんです。レモンをかけると 果汁の付いたところがふやけてカリッと感が損なわれてしまいます」
「唐揚げそのものの味が好きなので、レモンの風味に邪魔されたくないです」
そんな「レモンをかけない派」の人のこだわりを台無しにする人がいる。居酒屋などで大皿で出された場合、当たり前のようにレモン汁をかける人たちだ。かけない派の人にとっては不快極まりないことだろう。
「勝手にかけないでください。 一言断ってくださるとありがたいです」
など、「かける前に一声かけてほしい」という要望も聞かれる。
唐揚げレモン問題について、日本唐揚協会のHPには「レモンの扱い」というコラムが掲載されている。「割と何も言わずにかけて当たり前的な振る舞いで、来た瞬間レモンを絞り全体にまぶす方がいらっしゃいますが、是非気をつけていただきたい」としたうえで、
「そもそも、唐揚げの皿はみんなが箸を伸ばすいわば公共の場。そこに勝手に色々かけては、他の人に迷惑がかかるかもしれません。一声かけるなどの配慮が必要です。少しだけ人のこと思いやる心。これが唐揚げを食べるときに必要なマナーです」
とレモンの扱いを書いている。