スペインのカタルニア・サーキットで行われた第1回F1合同テスト初日の27日、メルセデスのルイス・ハミルトンはトップタイム、バルテリ・ボッタスは6位だった。
午前中担当のボッタスは79周、午後のハミルトンは73周、チームは合計152周を新車W08 EQ Power+で走りこんだ。
メルセデスは空力テストを行った後、ロングランで新ピレリタイヤの評価作業に取り組み、ハミルトンは1分21秒765、ボッタスは1分23秒169のタイムを記録している。
メルセデスは発表会の際で予告したとおり、この日の午後にはシャークフィンのテストも行った。
全体のトップタイムをマークしたハミルトンは、チャンピオンチームとしていいスタートを切ったと述べている。
「いい一日だった。チームにとってすごくポジティブだったよ。マシンの見た目は最高だし、感触も素晴らしかった。たくさんの周回を走りこみ、データをたっぷり集めたから、マシンをさらに改善していけるはずだ」
「(新しいマシンで走行したことで)身体も試された。今年のマシンはスピードが上がり、身体への負担が増えた。それこそ“ビースト”だよ! 少し違う走り方をする必要がある。去年のマシンよりずっといい。Gが高くなったし、ダウンフォースも圧倒的に高まった。ドライバーにとってうれしいことだ」
「タイヤはとても硬く、性能が落ちない。1回ストップが増えそうな感じだね。これまでのタイヤだとデグラデーションが高かったけれど、今年のはそれがないんだ。かなり一貫していて、1周目と最後の周とを比べてもあまり違いがない」
初日は周回を重ねることに焦点を置き、様々なチェックをしたにすぎないというハミルトンだが、メルセデスは今年もベストのマシンを作ってきたと感じたという。
「僕らのマシンは他のチームのものより1000倍よく見える。予想していたとおりだ」とハミルトン。
「実力のあるチームだし、皆が僕らを倒そうとして戦いを挑んでくる。僕らはチャンピオンだからね」
「ただ、ライバルたちと同じく、僕らにもやるべきことは多い。だから自分たちの仕事に集中し、最善を尽くしていく」
新加入したボッタスは、この日はラップタイムは全く気にせず、走行距離を伸ばすことだけを考えていたと述べた。
「シルバーストンで数周走ったけれど、今回が初めての本格的な走行だ。F1の新しい時代がスタートするという意味で、とても特別な気持ちになった。マシンの感触は去年とは全く違う。新しい規則の影響をはっきり感じる。大きくて重いマシンで、グリップが向上した。見た目も素晴らしいし、走っていてすごく楽しい」
「今日はメカニカル上のテストやシステムチェックをたっぷり行い、たくさんの周回を走りこんだ。79周は1回のレース距離以上だ。マシンに何か問題があるなら、今それを見つけたいから、たくさんの距離を走ることを目標にした」
「今日はラップタイムは全く気にせず、ロングランを行い、データを集めたんだ。マシンに問題は何も出なかったよ」
「来週のテストになれば、ライバルたちとの位置関係について、分かってくるんじゃないかな」