『第89回アカデミー賞』の受賞作品が現地時間の2月26日に発表された。
作品賞に輝いたのはバリー・ジェンキンス監督の『ムーンライト』。監督賞は『ラ・ラ・ランド』のダミアン・チャゼル監督。『ラ・ラ・ランド』はエマ・ストーンによる主演女優賞、主題歌賞、作曲賞、美術賞、撮影賞の最多6部門を受賞した。チャゼル監督は32歳での受賞となり、1931年に『スキピイ』で受賞したノーマン・タウログに並ぶ最年少受賞となった。なお作品賞の発表の際にはプレゼンターが誤って『ラ・ラ・ランド』と読み上げるハプニングがあった。
主演男優賞は『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のケイシー・アフレック。助演男優賞は『ムーンライト』のマハーシャラ・アリ、助演女優賞は『Fences(原題)』のビオラ・デイビスが受賞した。8部門にノミネートしていたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『メッセージ』は1部門の受賞にとどまった。
外国語映画賞はアスガー・ファルハディ監督によるイランとフランスの合作『セールスマン』。ファルハディ監督と主演女優のタラネ・アリシュスティは、中東7か国からの入国を一時禁止とするドナルド・トランプの大統領令に抗議の意を示し、『アカデミー賞』授賞式を欠席することを表明していた。長編アニメーション賞は『ズートピア』。スタジオジブリがヨーロッパのWild Bunch社と共に製作したアニメーション映画『レッドタートル ある島の物語』は受賞を逃した。長編ドキュメンタリー賞はO・J・シンプソンを題材にした8時間弱の大作『O.J.:Made in America』。