スペインのカタルニア・サーキットで行われた2017年第1回F1合同テスト初日の27日、フェルナンド・アロンソがマクラーレンMCL32・ホンダのステアリングを握った。しかし早々にパワーユニットの問題に見舞われ、貴重な走行時間を大幅に失ったことは痛いとアロンソは嘆いている。
セッションスタート直後にアロンソはコースイン、インスタレーションラップを走ったものの、パワーユニットに異常が検知され、調査によってオイルシステムの問題であることが分かった。詳細な調査を行うためにパワーユニットが交換され、16時にアロンソはコースに復帰したが、全11人中最少の29周の走行にとどまり、タイムは1分24秒852で10位だった。
アロンソは、初日からトラブルが発生したことは、メディアの格好の標的になると述べた。
「これまで2年間、苦労し続けてきて、3年目に入ったと思ったら1周でパワーユニットを交換しなければならないなんて、(メディアにとっては)おいしい展開だろうね」とアロンソ。
「さぞかし大きく取り上げられることだろう。僕ら自身も、ファン、スポンサー、この4、5カ月、懸命に働き続けてきたメカニックやエンジニアも、皆がっかりしているが、その騒ぎに巻き込まれてはならない」
「土曜の午前1時にマシンが(サーキットに)到着し、日曜にフィルミングデーとして走行した。(その翌日に)走行時間を1日分失ったのだから、皆がっかりしているし、それは隠しようもない」
「テストすべき項目は限りなくあるのに、それをこなせなかった。でも冷静さを保たなければならない」
「テストは8日間あるのだから、それがすべて終わってから結論を出そう。明日からは今日よりいい日になることを願うよ」
マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、午前中、走れなくなったことに対してアロンソが不満を示したと認めていた。アロンソはポジティブな考え方をしようと努めているが、落胆を隠せない。
「まだテスト初日だから、それほど心配していない。それほど興奮してはいないよ」とアロンソ。
「今、ものすごくいい状態でも、ものすごく悪い状態でも、まだまだ先は長い」
「もちろん、がっかりしている。3カ月、懸命にトレーニングに取り組み、シミュレーターでの作業をし、スポンサー関係の仕事をし、ようやくマシンを正式発表してコースデビューにこぎつけた。そしてインスタレーションラップを走っていたら、何かが壊れて、1日を失ったんだから」
「今年は時間がものすごく重要だ。レギュレーションが大きく変わり、新しいタイヤが導入されたから、短期間で大量の情報を仕入れる必要がある」
「ドライバーとしては、ぎりぎりまでプッシュして、限界を探りたい。新しいマシンやタイヤに適したドライビングスタイルを見つける必要があるからだ」
「タイヤとマシンのサイズが変わったことで、ステアリング、スタート手順、ピットストップなど、今年変化した要素がたくさんあるから、それに慣れなければならない」
「でも僕は(貴重な)1日を失ってしまった」