ルイス・ハミルトンは、ドライバーがレースウィーク中にソーシャルメディアを使用する際の規定を、F1の新オーナーであるリバティ・メディアが緩和することを望んでいる。
パドックからの映像発信については従来から厳しい規則があり、レース関係者だけでなくドライバーも従わなければならないが、過去にはハミルトンを含む数名が違反を犯して問題になったことがある。シルバーストンで行われたメルセデスの2017年新車発表会で、ハミルトンは以下のような意見を述べた。
「サッカー界におけるソーシャルメディアの存在感は、F1よりずっと大きい。サッカー、NBA、NFLでは、よほど上手に使われているよ。F1の場合、たとえば僕が写真やビデオを投稿すると、必ずFIAから警告を受けるか削除を求められるかするんだ」
「今年はこの規定が変わり、全員が自由にソーシャルメディアを使えるようになることを望んでいる。これは世界中とつながることができる、間違いなく素晴らしいメディアなのだから。F1を盛り上げるために僕らが使い、シェアして、みんなとつながるということを、すごく簡単に無料でできるツールなんだ」
「僕のフォロワーに、とても長い間F1から離れていたという人たちがいる。彼らの友人の中に、僕や他のドライバーをフォローしている人がいて、フォローするように勧めてくれた。それ以来、彼らはレースを見るようになったんだ」
メルセデス・モータースポーツのトップであるトト・ウォルフも、ソーシャルメディアの役割についての意見ではハミルトンに賛成している。彼は、リバティ・メディアが早い時点で現在の規定の変更に踏み切るだろうと考える。
収益のチーム間分配などについては、長期の契約があるために、大きな課題として残りそうだ。一方でレースイベントの活性化を目的とするような試みなら、早ければ2017年シーズンから取り入れられるだろうとウォルフは言う。
「我々は常に契約のしばりを受けるものだし、F1の成功はある部分、そうした長期契約による安定運営に基づいている。ただそれは、すべてを一度に改革することの難しさをも意味する」
「それでも私は、今後は短期間でかなり多くの実現可能な変更がなされるだろうと見ている。我々は少なくとも、コース上でのイベントの活性化、パドックへのアクセスづくり、それからチーム、報道陣、ドライバーに、より大きな権限を与えるということを聞いている」
さらにウォルフは、チームの複数のスタッフが、ロス・ブラウンらF1の新幹部たちと接触を続けていることを認めた。
「何度かの機会をとらえて互いに話をした。この数週間で2、3回程度だ。チームとしては各部門から複数のメンバーを出し、先方からはロスと、チェイス・キャリー、それにショーン(ブラッチス)が出てきて、定期的に意見交換をした。彼らは我々の意見に興味を示しており、何が足りておらず、どこに新たな機会があるのかといった話を聞いてくれている」